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コストがかかる上に仕事は奪い合い、加えて収入は安定せず……。“新司組”への風当たりは弁護士界ではキツい。そのため、職業として見た弁護士は、今や誰の目から見てもコストパフォーマンスの悪いものとなっているようだ。
「取材中、多く耳にしたのは、これ以上弁護士の低所得化が進めば、そのツケは司法サービスの受け手である市民に回ってくると懸念する声です。難易度の高い事件や専門性の高い事件ともなれば、ごく一般の人にとって、その弁護士費用の負担は大きなものとなります。採算度外視で法律家の矜持にかけて手弁当に近い価格で引き受ける志のある弁護士など、これからはいなくなるかもしれません」(同)
弁護士余剰の問題は、我々にとっても他人事ではないのだ。
(文=ジョージ山田/清談社)
『弁護士の格差』 弁護士の価値が軽くなったという。かつてこそ“プラチナ”資格といわれたものの、今では、“シルバー”、なかには“銅”とまでいう向きもある。スキル格差、費用格差、経済格差に意識格差、これらのさまざまな格差はいかにして生まれたのか? 政治と同じく、日常生活に密接に繋がっている司法に対し、今こそ真正面から向き合うべき時だ――。
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