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ポケモンに酷似と話題のパルワールド、任天堂「最強法務部」は動くのか

文=Business Journal編集部、協力=岩崎啓眞/ゲームプロデューサー
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パルワールド
パルワールド公式サイトより

 発売から6日間で800万本以上売り上げ、約2週間で1900万人を上回るプレイヤーを獲得するなど、驚異的な人気を誇るオンラインゲーム『パルワールド』が、世界的な人気ゲーム『ポケットモンスター(ポケモン)』とデザインが酷似していると指摘されており、“最強法務部”といわれる任天堂の法務部が動くのではないかとの声があがっている。

 パルワールドは、プレイヤーがキャラクターを操作し、パルパゴス島と呼ばれるオープンワールドの空間を探索して島の秘密を解き明かすことを目指すサバイバルクラフトゲーム。この島の中に、『パル』と呼ばれるモンスターが100種類以上いるのだが、そのモンスターたちがポケモンに酷似していると指摘する声が続出。

 ポケモンの著作権を侵害しているのではないかと懸念する向きもあり、ポケモンの原著作権者である任天堂が、パルワールドを展開するポケットペアに対してなんらかのアクションを起こすのか、注目を集めている。任天堂は、著作権に絡む数々の訴訟で成果をあげていることから“最強法務部”の異名を持つ法務部があり、その法務部が動くのか、という視点でも関心が高まっている。

 ゲームプロデューサーの岩崎啓眞氏は、法廷闘争になる可能性は低いと分析する。

「パルワールドがデザインをポケモンに寄せているのは確かですが、個人的には許容範囲ではないかと思います。モンスターデザインに似たところはありますが、ゲームの内容が別物なのは明らかだからです。とはいえ、任天堂が訴訟を起こす可能性はゼロではありません。それは、販売差し止めやデザイン変更を求めることで、ゲームにおけるデザインの模倣が法的にどの程度まで認められるのか、という線引きをするためといった目的での提訴が考えられるためです」

“最強法務部”が動くとしたら、差し止めなどではなく、司法によって立場を明確にするための提訴なのではないかという見解だ。しかも、岩崎氏は“最強”と謳われる任天堂も裁判で全勝しているわけではないと言う。

「任天堂が裁判での争いにすべて勝っているわけではありません。裁判の目的にもよりますが、そもそも勝訴を狙ったものばかりでもありませんし、最初から和解を狙ったケースもあります。ただ、意図した結果をもたらすという戦略的な観点でみると、任天堂の法務部が優秀であるのは間違いありません」

 ちなみに1月25日には株式会社ポケモンが以下のようなコメントを出している。

「お客様から、2024年1月に発売された他社ゲームに関して、ポケモンに類似しているというご意見と、弊社が許諾したものかどうかを確認するお問い合わせを多数いただいております。弊社は同ゲームに対して、ポケモンのいかなる利用も許諾しておりません。なお、ポケモンに関する知的財産権の侵害行為に対しては、調査を行った上で、適切な対応を取っていく所存です」

 株式会社ポケモンと、その持分法適用関連会社である任天堂が、パルワールドに対し、どのような動きをするのか、しばらく目が離せない。

(文=Business Journal編集部、協力=岩崎啓眞/ゲームプロデューサー)

岩崎啓眞/ゲームプロデューサー、ゲームライター

岩崎啓眞/ゲームプロデューサー、ゲームライター

「天外魔境Ⅱ 卍MARU」「エメラルドドラゴン」「リンダキューブ」など、まずまずの名作ゲームを手がけてきたゲームプロデューサー。1994年からは「電撃PCエンジン」、「電撃PlayStation」、「電撃王」といった人気ゲーム雑誌でライターを務めてきた。
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Twitter:@snapwith

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