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一方、商社ビジネスの柱である海外事業は、将来有望なアフリカや東南アジア、中でもアンゴラやケニア、南アフリカ、ミャンマーに重点的に投資をする。中計の滑り出しは順調だ。13年9月中間期の最終利益は前年同期比22.7%増の1118億円と、上期として最高益を更新した。中国向け穀物取引の増加や米穀物大手、ガビロンの買収が寄与して食糧事業が好調だったためとみられている。
14年3月期通期の最終利益は同61.4%増の2100億円を想定。2期連続で最高益を更新する見込みだ。この増益率は総合商社5社のなかでトップであり、4位の住友商事(通期最終利益2400億円の見込み)の背中が見えてきた。
大手商社のドル箱だった資源事業は、新興国の景気減速のあおりを受けて伸び悩んでいるが、丸紅は海外での電力事業や食糧など非資源分野が収益を押し上げる。丸紅の資源事業依存度は相対的に高くないが、それでも同社の稼ぎ頭である。米国のシェールガス革命、極東ロシアのLNG大規模開発などを受け、資源事業が同社成長のエンジンとなる場面が来るかもしれない。
國分氏は今後の展望について、「3年間で1兆1000億円を投融資する。電力、インフラ、食糧に加えて、シェールガスを活用した事業を積極的に進めていく。例えば、化学や肥料、ガス輸送のパイプライン事業だ」と語る。國分氏の“積極経営”で波に乗る丸紅。中計で掲げた「年間最終利益3000億円」という目標に向け試金石となる今年、同社は具体的にどのような手を打ってくるのか、その動向から目が離せない。
(文=編集部)
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