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苦境のギャル関連業界、新ビジネスに活路?大盛況の限定街コン、ユニットで世界進出…

文=昌谷大介/A4studio
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苦境のギャル関連業界、新ビジネスに活路?大盛況の限定街コン、ユニットで世界進出…の画像1「GAL CON」イベントの様子
 最盛期には発行部数50万部を誇っていたギャルファッション雑誌「egg」(大洋図書)が、5月31日発売の7月号をもって休刊したことは記憶に新しいが、4月15日には「小悪魔ageha」「Happie nuts」などのお姉ギャル系雑誌を擁するインフォレストが、約30億円の負債を抱えて事業停止するなど、今、ギャル系ビジネスの業界にはネガティブな情報が飛び交っている。

 市場は縮小傾向にあり、ギャルカルチャーに携わる企業は試行錯誤している。そんな中、今年1月から定期的に開催されているギャル限定の街コン【編註:街ぐるみで行う大規模な合コン】、『GAL CON』(ギャルコン)が注目を集めている。街コンは、今や全国各地のいたるところで開催される定番イベントだが、女性陣をギャルのみに絞ることで差別化を図ったものだ。イベントの形式も通常の街コンのように複数の飲食店をハシゴできるシステムとは異なり、開催会場は渋谷にある大型クラブ1カ所のみのため、お見合いパーティーに近い。

参加費1万円でも参加希望者殺到

 飲み放題・食べ放題で男性は参加費1万円、女性は参加費2000円と男性側が5倍の金額となっているにもかかわらず、6月15日開催の同イベントは、総面積250坪の会場を来場客で埋め尽くすほどの盛況ぶり。単純計算で1日に数百万円の売り上げを計上したことになる。

 髪を明るめの色に染めて派手めのメイクをしたギャルはもちろん、黒髪でメイクも派手ではない大人系ギャルもおり、バラエティーに富んだ層となっていたのが印象的だ。主催の株式会社シエヴァ代表取締役、浅野毅氏によると、「普段、ギャルと接点のなさそうな会社員男性を中心に申し込みが殺到した」という。

 イベント中、記者が取材したところ、「ギャルが好きなのですが、なかなか出会いの場がないので、こういうイベントはありがたい」(30代男性)、「キャバクラでギャルっぽい子と話す感覚と違って、素のギャルと話せるので新鮮」(30代男性)といった声があった。この日のイベントは、結果的に男性参加者の比率が高かったようだが、それはギャルというコンテンツの潜在的需要がいまだに根強い証明でもあるだろう。会場では活発に携帯電話番号やLINEのID交換が行われており、イベント後、意気投合した男性とギャルたちの中には二次会に流れていく姿も見受けられたため、社会人男性とギャルの出会いの場として機能していたようだ。

ブログビジネスの崩壊、次の一手は?

 浅野氏は、ギャル系ビジネスの今後について次のように語る。

「ギャルカルチャーを扱うビジネスを展開する弊社は、付けまつ毛ブランド『Diamond Lash』の公式通販サイトの運営や、ギャル系読者モデルのブログを中心としたクチコミPRなどで収益を上げてきましたが、特に最近はブログビジネスが崩壊している状態です。

 芸能人のステマ問題が発端となり、ブログ関係の収入は全盛期の10分の1程度まで激減してしまいましたから、弊社としても新たなビジネスに乗り出す必要がありました。そこで今年1月から『GAL CON』を開始するなど、いろいろと新たなビジネスを模索している状態です。『GAL CON』はひとまず軌道に乗りつつありますので、また別の一手を考えています」>

 ギャル人口の減少に伴い、国内のギャル関連マーケットの縮小に歯止めがかからない状態というが、浅野氏は「ピンチはチャンス」と息巻く。

「弊社所属の黒ギャル約150名によるユニット『black diamond』で世界進出を目指しています。きゃりーぱみゅぱみゅさんが“日本の原宿系ポップカルチャー”の代表として欧米で人気を博しているので、black diamondは“日本の渋谷系ギャルカルチャー”として国外のマーケットを開拓できればと考えています。実際、black diamondはアメリカ、フランス、イタリアなどで開催されたフェスやイベントに招待されており、少しずつですがギャルカルチャーを欧米に広めていけていますので、ビジネスとして化けてくれればと思っています」(同)

 また、浅野氏は外国人観光客をターゲットとした“黒ギャル版AKB劇場”のような渋谷常設のライブシアタービジネスも検討中とのこと。ギャルマーケットが縮小していることを逆手に取ったこれらのビジネスモデル、果たして定着していくのだろうか。
(文=昌谷大介/A4studio)

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A4studio

エーヨンスタジオ/WEB媒体(ニュースサイト)、雑誌媒体(週刊誌)を中心に、時事系、サブカル系、ビジネス系などのトピックの企画・編集・執筆を行う編集プロダクション。
株式会社A4studio

Twitter:@a4studio_tokyo

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