女優の真木よう子が主演する連続テレビドラマ『セシルのもくろみ』(フジテレビ系)の第7話が24日に放送され、平均視聴率は自己ワーストだった前回から0.7ポイントも上昇の4.4%(関東地区平均、ビデオリサーチ調べ)だったことがわかった。唯川恵の同名小説を原作としたこのドラマは、ファッション雑誌業界を舞台にさまざまな女性たちがぶつかりあいながら幸せを探していく物語。真木は、たまたまスカウトされて読者モデルとなり、成功の階段を駆け上がっていく主婦・宮地奈央を演じる。
新たな雑誌創刊のためにファッション誌「ヴァニティ」を卒業することになったハマユカこと浜口由華子(吉瀬美智子)に替わり、安永舞子(長谷川京子)が新たなカバーモデルに選ばれた。時を同じくしてヴァニティでは新たな企画が持ち上がった。モデルの素の魅力を発信するウェブ企画で、投票で1位になったモデルは舞子のお披露目を兼ねたトークショーに出演できるというのだ。
奈央(真木)は投票で見事1位に選ばれたが、自分が注目を集めたことで息子の宏樹にも迷惑をかけてしまったとの思いから、モデルを辞めると言い出す。江里(伊藤歩)の説得で気持ちを切り替えトークショーに参加した奈央だが、舞子の問いかけに思わず言うべきでないことを口走ってしまう――という展開だった。
今回の第7話は前半こそいまひとつだったが後半からグングンとおもしろくなり、終わり方も視聴者の興味を引くものだったというのが全体を通しての感想。視聴率も跳ね上がり(とはいえ4%台だが)、ネットの感想を見ても、「今までで一番おもしろかった」「すごく良くなった」と好意的な声が多い。
そう感じさせた大きな要因は、今まではツッコミどころでしかなかった要素がいきなり伏線として回収されたことだろう。真木演じる奈央が負けず嫌いで体育会系という設定ながら単なるガサツなヤンキーキャラであることはこれまでさんざん視聴者の批判を集めてきたし、そこが受け入れられずに見るのをやめたとの声もSNS上などで少なからず見られた。
ところが、そのガサツで乱暴に見える普段の言動が隠し撮りされてメールで出回ってしまい、「モデルにふさわしくない」と非難される展開となったことで、劇中における奈央のヤンキーキャラが突然意味のあるものになった。また、それがもとで奈央が一度はモデルを辞めようとまで思い悩んだり、トークショーの場で舞子がそれをネタに奈央に嫌がらせをした(ように見える)といった今回の一連の流れは、今までのパッとしない脚本がうそのようにおもしろい。