松本穂香が主演を務める連続テレビドラマ『この世界の片隅に』(TBS系)の第6話が19 日に放送され、平均視聴率は前回より0.4ポイントダウンの8.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だった。この日は、『アジア大会2018ジャカルタ』の中継に伴い、通常より80分遅れて22時20分からの放送となった。
北條すず(松本)の幼少時代から描かれてきた同ドラマは、時の流れとともに戦争の色が濃くなりつつあったが、第6話は終戦を迎える昭和20年(1945年)の3月から話は始まった。
呉にも空襲がやってくるようになっていたが、そんななかでも北條家はまだ笑顔に包まれていた。そして、刈谷幸子(伊藤沙莉)に北條周作(松坂桃李)の同僚・成瀬義明(篠原篤)を紹介する目的もあり、家族全員で花見に出かけた北條家。
そこで、すずは白木リン(二階堂ふみ)を見つけ2人で桜の木に登って会話をするのだが、以前リンに会いに行った際にすずのザボンをあげたテル(唐田えりか)が風邪をこじらせて亡くなったことを聞く。そんなことを淡々と語るリンの姿が、儚く散っていく満開の桜にも似ており、このままリンも消えていってしまうのではないかと思えるほどだ。
戦争が起きている世界を描くなかで、映像的にも美しいこのシーンは「木の上のすずさんとリンさんが美しすぎるしすぐに散ってしまう儚さをもった桜のなかでって切なすぎる…」「桜似合ってた。なんだあの儚さは!もう会えないんだろうなって感じをめちゃくちゃ上手に演出してて監督さんすごい」「リンがもう死んでしまうのが分かっただけに、桜の木の上ですずに紅を塗ってあげるシーンが心に響いた」と大絶賛されていた。
一方で、戦争の惨さは刻々とすずたちの生活をむしばんでいく。実際に空襲も増え、防空壕に隠れることも多くなる日々。そんななかで周作の父・北條円太郎(田口トモロヲ)が勤務する工場が爆撃、連絡が途絶えてしまった。そして、周作もいよいよ軍事教練を受けなければいけなくなり、3カ月家を空けることに。だが、円太郎は無事であることがわかってほっとする面々。
また、周作の姉・黒村径子(尾野真千子)は今のうちに、離れて住む息子に会いに行くことにしたのだが、切符売り場は長蛇の列でいつになったら買えるのかもわからない。そこで径子は、一緒に来ていた娘の晴美(稲垣来泉)とすずに、2人で円太郎のお見舞いに行くように言ったのだった。