原爆Tシャツ・ナチス軍服騒動のBTS、存続の危機…国際問題に発展、世界のユダヤ人を敵に
韓国の7人組人気男性アイドルグループ「BTS(防弾少年団)」のメンバー1人が、日本への原爆投下が描かれたTシャツを着用していたとして、9日放送のテレビ番組『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)の出演が見送られたほか、他局でも『NHK紅白歌合戦』をはじめ、年末の歌番組への出場が微妙となっていると報じられている。
韓国内では左派系メディアを中心に、「偏狭な日本のテレビ局、BTSの出演が相次ぎ白紙に」といった日本を侮るような論評が次々と現れ、韓国の各政党も同様のコメントを発表するなど、相変わらずの「侮日」ぶりを披露した。
しかし、ことはこれで終わりではなかった。その後、BTSは他のコンサートでも第二次世界大戦中のナチスの軍服を想起させるような衣装を着用するなど、ナチスや戦争、ヒトラーなどを賛美するかのようにも受け取れるパフォーマンスを披露していたことが明るみに出た。さらに、BTSのメンバーがナチスのアウシュビッツ強制収容所のユダヤ人収容者のコスプレをして公開していたこともわかった。
これらを受け、ユダヤ人権団体として国際的に絶大な影響力を持つ「サイモン・ウィーゼンタール・センター(SWC)」は事態を重く見て、BTSに対して声明を発表。原爆Tシャツを着用していたことも含めて「日本人とナチス被害者に謝罪すべきだ」「このグループの経営陣も同様に謝罪するべき」と怒りの抗議を行った。これに呼応して、世界中のユダヤ人団体がBTS側に謝罪を要求するなどして、BTS関連サイトは炎上しているという。
SWCは2003年までナチスの残党狩りを徹底的に実行し、1100人の戦犯を起訴。「ガス室はなかった」などとの特集を組んだ月刊誌「マルコポーロ」や出版元の文芸春秋に抗議し、大企業に同社の出版物への広告を掲載しないよう要請するなどして同誌を廃刊に追い込むなど、その執拗な行動力や豊富な資金力、多くのユダヤ支援者などを背景に、相手が謝罪するまで抗議を繰り返す。BTS側も対応を誤れば、日本だけではなく、世界中のユダヤ人やユダヤ支持者を敵に回し、存続の危機に見舞われることにもなりかねない。