今年3月31日に吉本興業とのエージェント契約を解除した加藤浩次。16年半にわたってMCを継続中の朝の情報バラエティ『スッキリ』(日本テレビ系)は今秋の改編も無事乗り越えたが、一部では「『スッキリ』はいつ終わってもおかしくない」とも。吉本興業という後ろ盾がなくなった今、もはや加藤のタレント生命は風前の灯なのか? 吉本興業に詳しいある芸能関係者はこう明かす。
「確かに、『スッキリ』の裏番組として4月から開始した『ラヴィット!』(TBS系)のMCは麒麟の川島(明)さんで、レギュラーメンバーも見取り図やニューヨークやEXITなど、とにかく今勢いのある吉本芸人をずらっと揃えているため、『すわ、加藤浩次つぶしか?』とも噂されました。でも、私が聞いたのは、実はまったく逆。裏番組で吉本芸人中心の番組が始まるため、加藤さんは吉本との契約を“あえて円満解除した”、というのです……。
というのも、2つのキー局の朝の帯番組のメインMCが同じ吉本芸人では、さすがにまずい。『ラヴィット!』開始の告知時点で加藤さんはすでに吉本とエージェント契約状態ではあったわけですが、それでも吉本芸人であることに変わりない。そこで、加藤さんは吉本との契約を解除することによって『ラヴィット!』の立ち上げに協力した……という噂がありまして。
加藤さんは、『吉本から契約を切られた!』とよく自嘲気味に語ることがありますが、それが本当なら、さすがにそんな言い方はしないのではないか。なので、『実は円満解除』というのが真相なのだろうと、私は思いますね」
『スッキリ』を終わらせるのは、加藤浩次の意思以外にはないのではないか
しかし最近の加藤は、特番出演の頻度が増えたり、ウェブメディア「NewsPicks」で経済系の番組を始めたりと、以前と比べても『スッキリ』以外の仕事が急増している。これも、『スッキリ』をいつ辞めてもいいよう、“足場固め”をしているようにも思えるのだが……。
「確かに、以前は『スッキリ』中心の生活で、とにかく『スッキリ』ではキャスター役に専念していたため、ここまで他の特番に出たりはしてませんでしたね。また、加藤さんはテレビに育てられたという思いが強く、今までテレビ以外のメディアへの出演は積極的ではなかった。だから、NewsPicksという新しいメディアに進出したことには驚かされた。ほかにも、幻冬舎の有名編集者・箕輪厚介氏とともに初の単著を制作中だったりと、以前とはまるで違う動きを見せているのは事実です。
しかし、16年半も朝の情報バラエティ番組を帯でやってきたわけですから、加藤さんの思いとして『そろそろ違うことがしたい』と考えるのは当然。吉本からも完全独立したわけですから、より自由にいろんな仕事をしたい、ということに尽きるのでしょう。
推定5億円ともいわれる大豪邸のローンもとっくに払い終えているでしょうし、もはやお金の心配もない。『スッキリ』が終わるとき、それは加藤さんの意思で幕を閉じるとき、ということになるのではないでしょうか」(前出の某芸能関係者)
新天地の開拓は、山本圭壱とともに極楽とんぼを再び浮上させるため?
いずれにせよ業界内では、そう遠くない将来に『スッキリ』は終わるのでは……という気配が漂っているのだとか。その理由として、「加藤さんは、最後は芸人として終わりたいはずだから」と語るのは、ある放送作家だ。
「加藤さんももう52歳。テレビタレントとしては自他ともに認める成功者ですが、心残りはやはり、極楽とんぼのことだと思うんですよ。
極楽とんぼは、誰にでも噛みつく“狂犬”加藤浩次さんと“動けるデブ”山本圭壱さんによる、現在の“芸人ありき”のテレビバラエティのまさに黎明期に大活躍したコンビ。東京芸人の兄貴分として多くの後輩から慕われ、本来ならコンビとしてもっと売れていてもおかしくない存在だったわけですが、2006年の山本さんの不祥事により、空白の10年が生まれてしまった。2016年に極楽とんぼとして再結成しても、当時の勢いを取り戻すことはできないまま今に至っています。現在、コンビでのレギュラー番組はABEMAで月イチの番組が1本と、BSの旅番組、そしてラジオが1本だけですから。
いま、山本さんはYouTubeチャンネル(『極楽とんぼ山本圭壱 けいちょんチャンネル』)が大変好評で、往年の『めちゃイケ』(フジテレビ系)を彷彿とさせるような暴れん坊ぶりで一定の人気を獲得している。いま加藤さんが、テレビだけにとどまらない新天地へと活躍の場を広げようとしているのも、極楽とんぼが再び脚光を浴びるためにこそ……という思いもあるのではないでしょうかね」
ちまたで噂される『スッキリ』打ち切りへのカウントダウン。もしかしてそれは、極楽とんぼ復活ののろしなのかもしれない。