常盤貴子が主演を務める連続テレビドラマ『グッドワイフ』(TBS系)の第2話が20日に放送され、平均視聴率は前回より1.5ポイントアップの11.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことがわかった。木村佳乃主演の『後妻業』(フジテレビ系)を残し今期連ドラが出揃ったわけだが、そのなかでも今のところ支持率No.1ドラマといっても過言ではないだろう。
第2話の依頼人は、蓮見杏子(常盤)が仮採用されている神山多田法律事務所の共同経営者の一人・神山佳恵(賀来千香子)の父親で名誉顧問の神山大輔(橋爪功)。酒酔い運転をしたあげく、警察の連行を拒否した際に公務執行妨害を起こしたとして起訴されたのだが、無罪を主張して「弁護をしろ」というのだ。
どこからどう見ても「クロ」と思われた案件だったが、蓮見が調べているうちに神山大輔が認知症を患っていることに気付く。そして、さまざまな視点で粘り強く調べあげた結果、大輔が本当にお酒を飲んでいないということがわかり、検事をギャフンと言わせる展開で見事に勝利したのであった。
同ドラマが早くも「支持率No.1」と言われるゆえんは、この爽快さにあるのだろう。前期の『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』(テレビ朝日系)や今期の『スキャンダル弁護士QUEEN』(フジテレビ系)のように奇をてらった内容ではなく、王道の弁護士ドラマ。それも「スカッとするし王道がやっぱ安定するよね」との声があがっているように、やはり“王道”こそが面白いのだと実感させられた。
しかし、そこに“意外性”も入ってくるからまた面白い。今回は、裁判長の登場とともに「松たか子のお姉さんだ!」と松本紀保の話題でも盛り上がっていたし、収賄容疑で拘留中の蓮見の夫・蓮見壮一郎(唐沢寿明)にも何かヤバイ裏がありそうだ。一話で完結するからスッキリとした気分で見終えることができるうえに、うまいこと「早く知りたい」「翌週が気になる」と思わせてくれる展開をつくり出しているのは見事なところ。久しぶりに「視聴者のことを考え尽くしているな」と思わせるドラマに出会った気がする。
さらに、常盤の46歳とは思えない美貌にも驚くところだが、あと3年で還暦を迎えるという賀来の美しさとスタイルの良さにも驚愕。また、多田征大役の小泉孝太郎も毎回シャツのボタンを2つ以上開けていて、いい感じに“チャラさ”が滲みでている点も「かっこいい」「素敵」「今さらながら小泉さんの魅力に気がついた」とドラマ視聴者の要である女性を取り込むポイントになっているようだ。
そして、壮一郎の事件に杏子の身近な人物が関わっていると匂わせる流れもあり、ますます今後の内容に期待が持てる。前期の同枠で放送された『下町ロケット』は、最終回では平均視聴率16.6%を記録するも、終盤に入るまでは12~13%台をウロウロし、期待外れの結果となってしまった。「下町ロケットより全然面白い」という声も聞かれるだけに、今後の伸びしろに期待大だ。
(文=絢友ヨシカ/ライター)