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●暴力団向け債権、国が買い取りってどういうこと?/メガバンク「反社」融資問題 – THE PAGE(11月18日)
預金保険機構では、銀行から暴力団向け融資の買い取りを強化しようとしている。
本来、金融機関の破綻時に、預金の返却や破綻銀行の業務移管を役割とするこの組織。しかし、2011年より、政府は預金保険法を改正し、同機構の役割に回収困難な債権の買い取りを追加。この制度を暴力団への融資買い取りに応用しており、13年4月までに15件の買い取りを行っている。同機構では、今年10月までとしていたこの買い取り制度を、来年1月まで延長することを決めている。
公的機関が暴力団向けの融資を買い取れば、金融機関は暴力団との関係を断ち切ることができる。一方、暴力団に融資した銀行の責任は曖昧にされるというリスクをはらんでおり、審査が甘くなってしまうことも考えられるだろう。そもそも、暴力団への融資の実態はつかみきれておらず、金融機関が多額の暴力団向け債権を抱えている可能性も……。現実をよく認識しないまま、公的機関による債権回収という場当たり的措置を乱発すれば、新たな問題も発生しかねないのだ。
(文=萩原雄太/かもめマシーン)
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