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岡野氏がこのようなビジョンを掲げた理由は「より個人に近づき、生涯を通して金融の相談に乗れる存在を目指す」というものでした。これにより、スルガ銀行は、ホテルのコンシェルジュのごとく、ニッチな消費者ニーズにも対応する銀行へと変わることになったのです。
実際、同社のサービスはニッチ・セグメントのニーズをとらえている点に特徴があります。その最たるものが「銀行員向けカードローン」です。これは他行の銀行員を融資対象にしたサービスで、「銀行員は、自行からローンを借りると記録が残ってしまうので避けたい。でも消費者金融から借りるなんてもってのほか」という顧客心理を見事にとらえたものでした。
本書では他にも、楽天バスサービス、コマツ、星野リゾートなど5社のケースを紹介しているだけでなく、「異業種のビジネスモデルを見る視点」「ビジネスモデル変革の課題」と、フレームワークの解説にも多くのページが割かれています。
ビジネスモデルについて、理論と実践をバランスよく学びたい読者には参考となる事例が豊富な一冊といえるはずです。
(新刊JP編集部)
※1タイヤ費用・工賃+タイヤメンテナンスをブリヂストン全社、事業所単位で一括受託するもの。タイヤの所有権はブリヂストンにある場合が多く、顧客は毎月一定額を払う
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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。
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