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苦しい時間をどう克服していけばいいのか 発達障害を乗り越える生き方とは

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※画像:『発達障害グレーゾーンでも夢を実現して幸せに生きる』(セルバ出版刊)

 なぜ自分は他の人のようにできないんだろう。そんな苦しい思いを抱え、人生に生きづらさを感じてはいませんか?

 仕事で、ケアレスミスを何度も注意され、直そうと思っても直せない。その度に自信が崩れていってどうすることもできなくなる。周囲はみんなできているのに、自分だけ……。なりたい自分とのギャップに悩み、体調を崩してしまう人もいます。

 現在、ヨガインスタクターとして活躍している岩渕玄太さんもその一人でした。学生の頃はストリートダンスのコンテストで優勝。一流のビジネスマンになりたいと、希望を持って就職するも、同じミスを何度もして自信を喪失。「自分はダメなんだ」と自分自身を追い詰めてしまい、何度も転職を繰り返しました。

■クラウドファンディングで出版。自分の思いを伝えるために

 今年30歳の岩渕さんは、現在「ADHDという診断が降りるラインまではいかないが、ADHD傾向にある」という診断を受けています。そして、自分自身を「グレーゾーン」だと表現し、会社員時代ならばADHDの診断を受けていただろうと述べます。

 以前の自分を克服し、ダンスの経験を活かし、ヨガのインスタクターに。日本最大手のホットヨガスタジオにて業務委託インストラクターの準グランプリに輝き、さまざまなヨガイベントを開催しています。

 サラリーマン時代は仕事や職場に適応できずに苦しみ、うつのような状態になった岩渕さん。

「ダメな自分」は、本当はダメじゃない。自分自身が本当に輝ける場所はある。そうした自分になるための方法をいろんな人に伝えたい。その思いを形にするためにクラウドファンディングに挑み、見事、資金調達を実現させ生まれた一冊が『発達障害グレーゾーンでも夢を実現して幸せに生きる』(セルバ出版刊)です。

■自分自身を少しずつカミングアウトし、理解者を増やしていく

 本書で、岩渕さんはこのうちのどれか1つでも実践してほしいと述べます。

・心の中で自分の成功体験を褒める
・親友にカミングアウトする
・職場の変更を検討する
・1日1分ヨガの呼吸法を実践する
・夢・目標リストをつくる
・本の中で紹介されている「発達障害/ADHD知恵リスト」を実践する

 例えば、2つ目の「親友へのカミングアウト」。

 こんな自分を認めたくないという思いや、他の人からダメな人だと思われるんじゃないかという不安や恐怖から、なかなか言えないかもしれません。

 しかし、岩渕さんはすべてをさらけ出す勇気を持って、打ち明けられる人を探そうとアドバイスします。

 岩渕さんの場合は、ADHDで苦しんでいた経験のある友人に相談し、話を聞いてもらっていたそうです。そして、彼のアドバイスでヨガのインストラクターとして働くようになりました。

 自分自身のことをカミングアウトし、理解してもらう。誰も少しずつその理解者を増やしていく。職場の周りの人たちから自分がADHDであると理解してもらえれば、支援やフォローを得られることもできるようになるはず。そして、自分が一番成果を発揮できるところで、頑張る。そういう環境づくりができていくのです。

 岩渕さんの考えのベースになっているのが、「フィロソフィー・オブ・ファイブエレメンツヨガ(以下、FEY)」という、ヨガの考え方です。

 FEYは、自然の法則性をその哲学や体の動きに取り入れたヨガのこと。岩渕さんはFEYには発達障害を持つ当事者が学ぶべきことが詰まっていると述べ、上に箇条書きであげたことには、それぞれ「空・地・水・風・火」という5つの要素が当てはめられているといいます。

 この本は、自分自身に悩み苦しんだ岩渕さんの経験から、苦しむ人たちに「大丈夫だよ」と語り掛けるようにつづられています。今の状況を、少しずつ変えていく。そのために何をすればいいのかを知ることができる一冊です。(新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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