サッカーの国際親善試合が25日に日産スタジアム行われ、日本代表が3対0で韓国代表を破った。日本は韓国にほとんど決定的なチャンスをつくらせず、20本のシュートを浴びせて完勝。そんななかで、韓国のイ・ドンジュン(蔚山現代)が日本の冨安健洋(ボローニャ)に対して肘打ちをしたことが両国のサッカーファンをざわつかせている。
日本が2対0で迎えた後半23分、日本のペナルティエリア内でイ・ドンジュンが冨安の顔面に肘打ちして、冨安が口から流血。一度ピッチの外に出て、数分後に戻った。
ボールと関係ない場所で行われたこのプレーに日本のファンは激怒。故意に暴力を振るったようにも見えることから、イエローもしくはレッドカードが出されても不思議ではない場面だが、イ・ドンジュンに対する処分はなし。それがサッカーファンの怒りを増幅させた。
「プレー中の流れで接触したわけでもなく唐突に肘打ちしており、なんらかの処分があってしかるべき」
「冨安は何もしていないのに突然裏拳かましてる」
「主審が見ていないところで暴力を振るっているのが悪質すぎる」
「日本サッカー協会はFIFA(国際サッカー連盟)に抗議するべき」
など、ネット上は韓国及びイ・ドンジュンに対する批判の声が渦巻いた。
韓国のメディアも「日本に惨敗」「マナーでも完敗」などと報じ、韓国民からも「恥さらし」「負けてもスポーツマンシップは守るべき」など批判の声が多く出ている。
ネット上で騒ぎが大きくなっていることを受けて、冨安は自身のInstagramを更新し、「相手選手からの肘打ちの件ですが試合中には起こり得ることで、彼が故意的にやった事ではないと信じています。もうすでに謝罪のメッセージも受け取っていますし、大きな問題にならない事を願っています!」とコメントを出した。
これに対し、韓国人からも「申し訳ありません。素晴らしい選手ですね」「器が違う。冨安選手がんばれ」「韓国人として謝罪します」「昨日の試合は最初から最後まで日本選手たちの勝利です マナーまで、韓国チームは完敗です」と、謝罪と冨安を応援する書き込みが相次いだ。
韓国代表のパウロ・ベント監督が「言い訳の余地がない敗北だった」とコメントしたことからも、なすすべなく敗れた韓国チームはフラストレーションがたまる試合だったのは間違いないだろう。
韓国代表の肘打ちといえば、昨年7月にもベルギー1部リーグで韓国代表イ・スンウ(シント=トロイデン)が、ドリブルしている最中に進路を防いだ相手に対し腹を立てて主審の目の前で肘打ち、その試合2枚目のイエローカードをもらって退場したことが記憶に新しい。
「イ・スンウは“韓国のメッシ”などと称され、将来を嘱望されている選手ですが、怒りにまかせてたびたび試合中にラフプレーを行い、批判を受けることも多く、最近では代表からも遠ざかっています。今年2月からポルトガル1部のポルティモネンセSCにローン移籍しています。アグレッシブなプレーは韓国人選手の特徴ともいえますが、感情をコントロールできなければ大成は難しいでしょう。イ・ドンジュンも、ラフプレーを繰り返せば代表に招集されなくなる恐れもあります。今回のプレーは特に韓国内でも批判の声が多いので、冨安に対して謝罪の意志を示すなど、なんらかの対処をするべきでしょう」(スポーツジャーナリスト)
今回の日韓戦は、親善試合が行われることが発表されるや両国で開催を反対する声が上がった。特に韓国では大統領府の国民請願掲示板で中止を求める署名運動が起こった。それに呼応するように日本でも、「日韓戦を行うメリットが少ない」「韓国はいつもラフプレーで日本選手にケガを負わせる。韓国とは試合をしないでほしい」と懸念する声が多く上がった。図らずもそんな不安が的中した格好だ。
冨安の今後の活動に影響を及ぼすほどではなかったが、「やはり勝っても負けても韓国戦は気分が悪い」「二度と韓国とは試合を組まないでほしい」「韓国とマッチメイクするサッカー協会の神経を疑う」など、韓国を嫌悪する声が試合前よりも増えたのは確かだ。
(文=編集部)