(「ウィキペディア」より)
デル採用マネージャー、グッチ人事部長などを歴任し、1500人以上を面接、300人以上を昇格・異動させた経験を持つ、まさに人事のプロ・小山弘樹。ビジネスマンのキャリア形成や人事の”現実”を知り尽くした小山氏が、「自分らしく、楽しく働き続けるための戦略づくり」について具体的な方法と心構えを伝授!
前回の連載では、あなたが子供の頃好きだったこと、ついついやってしまうこと、そんな事柄の共通項を「エッセンス」と名づけました。そして、それを今の仕事の中に見出せるかどうかが非常に重要だと書きました。たとえわずかでも、そのようなエッセンスが見出せれば、今の仕事を続ける余地があります。しかし、もしまったく見出せないのであれば、真剣にほかの仕事に就くことを考える必要があります。
今日が人生最後の日だとしたら?
すでにあちこちで引用されているので、改めて書くのは気が引けるのですが(笑)、故スティーブ・ジョブズ氏がスタンフォード大学で行った有名なスピーチの中の一節、「今日が人生最後の日だとしたら、私は今日する予定のことをしたいと思うだろうか」という問いかけは、すべての働く人が心に刻むべき黄金律だと思います。
さて、では私たちは、そのようなエッセンスをどうやって仕事の中に見出していけばよいのでしょうか?
それは、
「自分の感情に気づくこと」
です。またおかしなことを書きましたね。しかし、振り返ってみてください。私たちはしばしば、自分の感情を殺して働いています。残念なことに「仕事で生き生きと喜怒哀楽を感じていたら、とてもココロとカラダがもたない」と知っているからです。
「上司が気に入らない」
「仕事がつまらない」
「会社に行きたくない」
「何もかも放り出してしまいたい」
その感情を感じるのがツラいので、無意識のうちに「ココロのスイッチ」を切るのです。これは、ある意味で自分を守ることですが、同時に自分の素直な気持ちにフタをする行為でもあります。
「感情のスイッチ」を入れる
私がここで提案したいのは、とりあえず「感情のスイッチ」を入れる。そして、たとえわずかでも「これは好き」「やっていて楽しい」「うまくやれるので力が湧いてくる」といったポジティブな感情を敏感に察知することです。