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チリ地震の直前にも、港に大量のイワシが来た?

イワシ大量発生、クジラの死骸漂着……震災前にも同じ現象が!?

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すくい上げられた大量のイワシ

 千葉県いすみ市大原漁港に、イワシ(片口イワシ)が大群で押し寄せたのは6月3日。近隣の人たちが、「バケツでイワシがすくえたんだよ」「網でふたすくいすれば、スーパーの袋がいっぱいになった」とえびす顔だったのはイワシの大群が生きていればのことである。

 イワシは知っての通り、群れをなし行動する魚だ。そのため、漁港に迷い込んだ大量のイワシは、一夜明けると酸欠状態から大量死。そのため翌日6月4日の朝は「死んだイワシが積み重なり、まるで雪が降ったみたいだった」(40代・男)との証言あり。そして、6月5日には、一度海底に沈んだイワシの腹にガスが発生。その結果、漁港の海面を死んだイワシが埋め尽くし、腐敗臭が漂うという事態となったのだ。

 この事態から1日から5日まで休業予定だった漁港では、漁業関係者を120名以上召集。筆者は関係者総出で対応に追われていた漁港を訪ねてみた。

 関係者らによると「このまま、放置すると海中の伊勢海老、アワビといった海産物がやられる。昨日はすでに、酸欠により伊勢海老も海面に浮く始末だった」と話す。また、事態の状況を地元の人に聞いたところ、

「80年生きているけど、こんなことははじめてじゃ」(80代・女)
「……いや、地球の終わりじゃないの」(40代・男)
「こんなことは100年に一度あるかないかの出来事だ」(60代男)

と口を揃えるが、なかには平然とした顔で

「こんなことは漁港じゃ、よくあることだ。別に驚くことではない」(50代男)
「1年に何回かあるよ。でも、こんなにすごいのは滅多にないかなぁ」(60代男)
「チリ地震の時にもやっぱり港にイワシが大量に来たよ」(60代・男)

と語る人もいた。

 ちなみに、毎日新聞によると鴨川市の水族館「鴨川シーワールド」は、「今の時期、イワシは大きな群れで房総半島の沖合を回遊しており、外敵のクジラに追われて沿岸まできたのではないか」とコメントしている。だが、地元の漁業関係者らは「クジラじゃ、イワシは追いかけられても知れている。イナダとか群をなす魚の大群に追われたと考えるほうがいい」と話す。

 さらに、テレなどでは房総半島のいすみ市に隣接する勝浦市や鴨川市など、少なくとも5つの漁港でも、イワシが押し寄せる現象が相次いだと報じられている。

 さらに、千葉県では5月7日には館山市の海岸で体長約8メートルのザトウクジラ、また4月5日には勝浦市でマッコウクジラなど3頭が死骸で漂着していた。

 これらの事態をたんなる珍事と捕えることもできるが、阪神淡路大震災、東日本大震災前に起こったとされている地震の予兆の中には、「イルカやクジラが大量に浜などに打ち上げられる」「海で大量の魚が死んだ」「海からたくさんのカニが這い上がる」「深海魚が多く浮かび上がる」「海面が光る」といったものもある。

 たんに、クジラやイナダにイワシが追われ、港に迷い込んだというだけならいいが、地震が起きる前に発生するとされる電磁波がイルカや魚への影響を与えるとみる研究者もおり、予知につながる可能性もないとは言い切れない?
(文=ふじえりこ/フリーライター)