NEW
ペットは、飼い主の心臓病進行や血圧を抑制する効果を持つ

年20万匹が殺処分…高齢者の“家族”ペットが社会問題化?

【この記事のキーワード】

,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「Wikipedia」より
 高齢化と核家族化が進み、日本には高齢者のみの世帯が増加している。それに伴い、一人暮らしの高齢者が家族としてペットを迎え入れ、心の糧にするケースも増え続けている。

 けれども、飼い主が孤独死したり、入院したりすることによって、ペットが取り残される悲劇が、いま問題視され始めているのだ。

●飼い主の死体とアパートに……

 動物病院に収容されたミニチュアダックスのミミ(3歳、メス)。

 病室にスタッフが入ってくると、ミミはケージの奥に逃げ込んで丸まってしまう。病院に収容されて1カ月。食事は自力で摂取できるようになったが、今もまだ夜鳴き、怯えなど、心に負った傷は癒える気配がない。

 ミミにはほかの入院動物と違って、帰る家がない。健康が回復しても、迎えに来てくれる飼い主もいない。ミミが無料で入院していられるのは、動物病院のボランティア精神の賜物なのだ。

 ミミはかつて80代の一人暮らしの女性に飼われていた。けれどもその女性は、ミミを残して孤独死してしまったのだ。

 異変に気づいたのは、飼い主の「犬友」の昌子さん(60代)だった。

 ミミと飼い主の住むアパートの郵便受けにためられてゆく新聞。気温が25度を超えた日でも開けられない窓。散歩の時間になっても、ミミとその飼い主が外に出てくる様子はない。

「おせっかいだと、ひんしゅくを買ってもいい」

 昌子さんは大家を説得して、ミミのいる部屋の鍵を開けてもらった。そして、そこで昌子さんたちが見たのは、腐敗しかけた飼い主の遺体と、衰弱して立ち上がれなくなったミミの姿だった。

 飼い主の死後、ミミはゴミ袋の中のラップやティッシュ、アルミホイルなどを食べてしばらくは飢えをしのいでいたらしい。やがて口に入るものも、飲む水もなくなり、衰弱して鳴くことも動くこともできなくなったミミは、腐敗していく飼い主とともに死を迎える直前に保護されて、動物病院に収容されたのだ。

●認知症で病気を認識できない

 都内に住む会社員の克彦さん(30代)は、雪の降る日、地面をかきむしって苦しみながら血尿する猫の姿を見た。その猫は、克彦さんが時々エサを与えていた「顔見知り」の猫だった。

 猫を病院に連れて行こうとする克彦さんに対して「うちの飼い猫を誘拐するつもりか!」と怒鳴りつけてきたのは、近所で一人暮らしをする90代の男性だった。

 男性を説得して猫を病院に連れて行ったところ、診断は「重度の膀胱炎と尿道炎」。投薬治療で治るものの、冷えは厳禁。室内で暖かくしていなければ完治は見込めない。

 けれども、翌日も、翌々日も猫は外に出され、鳴きながら地面をかきむしり続けていた。季節は冬。夜になれば0度近くまで冷え込み、雪のちらつく時期だ。