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三菱重工・日立に対抗!? 業界再編も

原子力はどうなる? 東芝・GE火力発電合弁の舞台裏 GEの狙いは三菱重工だった!?

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確かな技術。(「東芝HP」より)
「合従連衡」というよく使われる四文字熟語がある。がっしょうれんこうと読む。出典は中国の古典『史記』。

 中国の戦国時代、蘇秦(そしん)が韓(かん)・魏(ぎ)・趙(ちょう)・燕(えん)・楚(そ)・斉(せい)の山東6国を縦に連ねて、秦(しん)に対した攻守同盟策のこと。従は縦の意味である。合従策を立案したのが蘇秦だ。一方、6国を皆、秦に服従させると主張したのが張儀(ちょうぎ)。衡は横の意。秦を含め7国の地形は横に長い。転じて外交上の駆け引き、または連合したり同盟したりして勢力を伸ばすことをいう。

 合従連衡の類語に「遠交近攻」(『史記』)がある。遠い国と友好関係を結び、近い国を攻める策をいう。

 現代のビジネス社会でも合従連衡策や遠交近攻策が使われる。

 東芝と米ゼネラル・エレクトリック(GE)は火力発電事業で合弁会社を設立し、効率よく発電できる最新鋭の火力発電設備を共同で開発する。両社が開発するのはガスタービンコンバインドサイクルと呼ばれる燃焼効率の高い火力発電設備。GEの大型ガスタービンと東芝の蒸気タービン発電機を組み合わせて、世界最高水準の燃焼効率を目指すとしている。

 昨年11月29日、三菱重工業と日立製作所は火力発電事業の統合を発表した。東芝・GE連合が成立したのは、それからわずか2カ月後、ズバリ、三菱重工ー日立への対抗策である。

 今回、東芝、日立、三菱重工、GEの4社の間で、相関図が劇的に塗り変わった。

 世界の発電事業の勢力地図は売上高2兆9000億円の独シーメンスと2兆5000億円のGEが2強である。東芝とGEは1982年から日本やアジア地区で火力発電設備の販売で提携してきた。昨年には、東芝ーGEグループが三菱重工と接戦の末、中部電力の西名古屋火力発電所プロジェクト(出力200万キロワット超)の競争入札で勝利した。受注額は1000億円とみられている。

 一方、GEは日立とも50年間、大型ガスタービンで協力関係にある。

 実はGEが秋波を送っていたのは三菱重工だった。三菱重工が持つ世界トップクラスの大容量・高効率のJ形ガスタービンを自社の品揃えに加えたいと考えていた。

 ところが昨年末、状況は一変する。三菱重工が日立と手を結び火力発電システム事業を統合すると発表したからだ。GEは三菱重工と組むことができなくなった。そこで東芝をパートナーにすることを、次善の策として決断した。

 これに伴いGEは日立との関係を解消した。GEは東芝、日立は三菱重工という新しい枠組が出来上がった。

 火力発電システムの業界地図は、これまでは強者のGEと東芝、日立が友好関係を結ぶ連衡策だった。ところが、日立が三菱重工と同盟する合従策に転じて様相は一変した。東芝はGEと手を結んで、三菱重工ー日立連合に対抗する遠交近攻策を採用したわけだ。

 これが東芝とGEの火力合弁の舞台裏で繰り広げられてきた駆け引きのすべてである。 しかし、これは重電業界の世界再編の第一幕にすぎない。

 第二幕は原子力の再編である。日立と火力発電事業を統合する三菱重工は原子力発電でも共同歩調をとりたいとの意欲を見せている。

 しかし、事はそう簡単ではない。関係がネジレているからだ。

 火力発電では縁が切れたとはいえ、原子力で日立はGEと合弁会社を作っている。東芝は米原子力大手、ウェスチングハウスを傘下に持ち、三菱重工は仏アレバと提携している。

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大なり小なり再編の季節。

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