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スマホでカード決済、広がりの予感、安価で手頃なサービスが続々~小規模店舗、個人間決済…

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「Square」公式サイトより
 スマートフォン(スマホ)にクレジットカードのリーダーを取り付けて決済に使う、というソリューションは、ずいぶん前から存在する。iPhoneAndroid端末のイヤフォンジャックに取り付けられる機械が用意されており、持ち歩けるレジ端末のような使い方をしている企業はこれまでもあった。大阪梅田にある東急ハンズ梅田店の「HANDS CAFE」などでの利用が有名だ。

 いちいちレジまで行かなくともテーブルでの会計にカードが利用できる、目の前で読み取りをしてくれるから安心、という接客上のメリットに加えて、コンサートなどのイベントで一時的に設置されるレジでもカード決済をできることが魅力として、使われている例は多い。

 しかし最近、見た目は似ているが少し毛色の違うものが出てきている。先に紹介したような使い方は基本的にクレジットカード会社と取引のある企業が、スマホをひとつの端末として使う方法だった。ところが最近出てきているのは初期費用が無料または超低額で、毎月の基本利用料のようなものも存在せず、カード会社との面倒な契約も必要がないという誰でも使えるスマホ決済だ。

●端末はコンビニで入手可能、無料でスタートできる

 この手のサービスで最も有名であり、実際に身近でもあるのが「Square」だろう。アメリカ発の企業で、設立者はTwitterを創業したジャック・ドーシー。なにより読み取りに使うリーダーがApple Storeとローソンで販売されている。ローソンで電池などが置いてある棚に、小さな四角にイヤフォンジャックのついた不思議な端末が見つかるはずだ。

 展示会などで話題になったものとしては「PayPal Here」もある。ソフトバンクとPayPalが出資して設立したPayPal Japanのサービスで、リーダーは少し大きめの三角形だ。こちらもオンライン登録の後、Apple Storeで端末を購入できる。

 このほかに日本が中心となっているものとして、楽天の「楽天スマートペイ」と、「Coiney」がある。どちらもウェブから登録作業を行うと、審査後にリーダーが送られてくるという方式だ。

「Paypal Here」だけはApple Storeで購入した場合に1つ1440円かかるが、「Square」は購入金額相当のキャッシュバックがあるため実質無料でリーダーが手に入る。残る2サービスは1台目が無料で2台目からは有料だ。登録初期費用のようなものはなく、月額基本使用料も無料。つまり「Square」「楽天スマートペイ」「Coiney」は無料でスタートできる。

●小規模店舗やイベント会場での利用に最適

 こうしたスマホを使ったカード決済の使いどころは大きく2つある。従来型のカード決済が導入しづらい小規模な店舗での利用が1つだ。加盟店としてカード会社と契約すると、何かとコストがかかる。最近では決済用端末の代金や月額費用が不要の契約もあるが、どちらもかかる場合もある。決済端末を置くには電源もネット回線も必要だ。

 これに対してスマホでのカード決済は、スマホ1台があれば利用できる。まだどこのサービスも、多くのカードに対応しているというわけではなく、利用できる銀行口座も限られているが、それでも導入の容易さは段違いだ。

 1件当たりの手数料は軒並み3.24~3.25%で、小売店や飲食店ならば普通に加盟店契約をした場合とそれほど変わらないはずだ。カードにも対応したいが、諸々のコストや設置場所等を考えると難しい、と二の足を踏んでいた店舗にとっては魅力的だろう。「楽天スマートペイ」は、楽天市場に出店していてリアル店舗も持つ企業などをターゲットとしてスタートしているようだ。

 また、講演会やコンサート等の入場料の決済、サイン会の傍らで行う書籍の即売といった場で利用することもできる。現金の扱いが減る分、管理が楽になる部分もあるだろう。決済後、入金までのタイミングも最短翌日から数日程度と従来型のカード決済よりも短い。入金までに期間が長いことが厳しいと感じていた企業でも、使いやすいようになっている。