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TPP交渉の裏で、各国首脳が相次ぎ「がん」…根強い米国工作活動説、甘利大臣も被害か

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「Thinkstock」より
 テレビ番組『新世代が解く!ニッポンのジレンマ』(NHK Eテレ)の元日スペシャルで「英語やプログラミングが、2014年を生きる意識の高い高校生、大学生にとっては有利なツールになる」という発言を女性論客がしていた。

 同番組には、仲暁子氏(京都大学経済学部卒業後、ゴールドマン・サックス証券、Facebook Japanを経てネットビジネスを立ち上げる)、ハリス鈴木絵美氏(米イェール大学卒業後、マッキンゼー&カンパニーなどを経てChange.org日本版の代表に就任)といった面々が登場。華々しい経歴の女性たちによる「グローバル的に活動するのってワクワクする」的な発言が目立った。男性陣が学者ばかりで「勉強するのってワクワクする」的な立場と対照的なキャスティングだ。

 なお、「現代ビジネス」が仲氏、ハリス氏への以下のインタビュー記事を番組放送当日にアップしている。

・Wantedly代表・仲暁子
シゴトでココロオドル人をふやし、個人のパフォーマンス、そして国全体の生産性を上げる

・Change.org日本版の代表・ハリス鈴木絵美
一人でも多くの市民の声が、政府などの権力に届く社会をつくる

●進まないTPP交渉

 今年も英語教育業界が儲かりそうな話だが、そこでふと気になったのが、グローバル化の象徴的なTPP(環太平洋連携協定)は、一体どうなったのだろうか、ということだ。

 13年12月31日付「ダイヤモンド・オンライン」記事『テーマで振り返る2013年の日本【第2回】 日本経済の未来が託された重要協定 利害対立で最終調整が難航、締結は越年へ――TPPこの1年を振り返る』によれば、「12月にシンガポールで開催された閣僚級会合において、交渉参加中の12カ国は目標にしていた2013年中の妥結を諦め、『実質的な進展を得た』という曖昧な声明を発表するに止まった。正式な協定文書への署名による『TPP締結』は、2014年に持ち越されることとなった」という。

 知的財産や国有企業に関するルールについては、米国と新興国との間で意見対立が起き、日米間においても、コメや牛肉などの農産品重要5分野については、関税維持を主張する日本に対して米国が関税撤廃を主張するなど、議論は平行線をたどっている段階だ。

 作家の三橋貴明氏が編集長を務める日刊メルマガ「三橋貴明の『新』日本経済新聞」において、ライターの東田剛氏は、TPP交渉の日本の戦略は失敗しているという。「『米国を手伝って新興国を攻め立てれば、恩に着た米国が、日本の求める関税維持に関して譲歩してくれ、年内妥結もできる』という日本側の凄すぎる大戦略が、あっさり失敗に終わった」。このため、当初目指してきた米国と連携することによる早期の妥結にこだわらず、関税維持を優先する交渉戦術に転換することになったという(http://www.mitsuhashitakaaki.net/2013/12/25/korekiyo-76/)。東田氏のTPP関係の情報収集は抜きん出ている。

 同メルマガには、TPPを批判する柴山桂太滋賀大学准教授も寄稿しており「08年の金融危機以後、グローバル化の流れが止まりつつある」という英国の経済誌「The Economist」の記事を紹介するなど、経済思想の世界的な動きが見えてくる(『グローバル化は止まった』)。

 このように見てくると、グローバル化バンザイという時代でもないのではないかと思えてくる。なお、前出の『ニッポンのジレンマ』に出演し、英語教育と距離を置くアジア諸国の脱英語支配を主張していた施光恒九州大学准教授も寄稿者の一人だ。