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南清貴『すぐにできる、正しい食、間違った食』(10月29日)

危険なコンビニ弁当・惣菜は食べてはいけない?料理=手間のウソ、料理をしないという愚行

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「Thinkstock」より
 筆者が3月に上梓した『じつは怖い外食』(ワニブックス)がおかげさまで販売好調で現在7刷りとなり、本書に関する講演やセミナーのご依頼を多数いただいております(来年4月に続編出版予定)。そうした講演などの場で出席者の方からよくいただくご質問が「コンビニエンスストアでお弁当やお惣菜などの食料品を買う際の、選び方やよい組み合わせを教えてください」というものです。

 しかし、そうした質問に対しては「お答えできません」と回答しています。なぜなら、そのようなものはないからです。コンビニで売られている食料品を食事にしている方は多いですが、そういう方々に対しては、「真っ当な店で食事をするか、ご自分で料理をしてください」とお伝えしたいです。「健康的な食事を毎度しようとすれば、かなり負荷がかかる」と考える方が多いと思いますが、たとえ一人暮らしであったとしても、家庭内に料理するためのシステムがあれば、相当の簡略化ができます。

 要は、自分の人生のどこにどれだけの価値を置くか、何を優先順位の上位にするかという意思決定にかかっているわけです。中国で生産されたチキンナゲットが絶対に食べてはいけないレベルの危険な代物だとわかっても、平気で列をつくって買い求める消費者は山ほどいるわけで、彼らに向かって「それは食べ者のように見えるが本当は食べ物ではないので、決して口にしてはいけない」と叫んでみたとしても無意味です。そのような方々が、家族や大切な友人たちの健康を気遣い、未来に希望を抱いて楽しく全力を発揮して働くことができるでしょうか。「料理のシステム化」が行われれば、楽に必要な栄養素を摂ることができ、食事が充実して毎度おいしく理想的なものになるとわかったとしても、実行するはずがありません。時間の多い、少ないにかかわらず、自分の健康のために料理に時間と労力を費やすことの意味の重大さが理解できないのでしょう。

 そもそもコンビニで売っている食料品の組み合わせで、なんとか少しでもマシな食事をしたいなどという考え自体が間違っています。しかし、その愚かな考えを助長させようとする取り組みを政府が行っています。

 厚生労働省は来年4月から、コンビニのお弁当やスーパーのお惣菜などに「健康な食事」の認証マークを導入することを発表しましたが、同省はこうした食料品にどれほど大量の食品添加物が使用されているのか、そこに使われている食材にどれほど劣悪なものが含まれているのかを把握していないはずはありません。にもかかわらずこのような認証マーク制を導入すると、「コンビニ弁当が健康な食事」だと勘違いする消費者を増加させてしまう恐れがあります。

●自己投資としての食


「お料理をする時間がない」というのなら、それほどにまで余裕が持てない働き方にこそ疑問を持つべきです。また、お料理をしたことがないのであれば、習いにいくべきです。英語を勉強する前に、まず正しい食事について勉強してください。1~2人暮らしだと廃棄する食材が出てしまうというのならば、保存の仕方を工夫すれば、簡単にその問題は解消できます。