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「過労死は自己責任」発言の女社長、今度は「働かない若者には公園掃除などの労役」と提言

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トマ・ピケティ(「Wikipedia」より/Warko)
 経済誌3誌が揃ってピケティ特集を組んだ。「週刊東洋経済」(東洋経済新報社/1月31日号)は『世界的ベストセラーが20分でわかる ピケティ完全理解』、「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社/2月14日号)は『決定版 そうだったのか! ピケティ』、「週刊エコノミスト」(毎日新聞社/2月17日号)は『ピケティにもの申す! 私はこう読んだ』だ。

 世はまさにピケティブームとなっている。43歳のパリ経済学校教授トマ・ピケティが歴史的なデータ収集などに約15年の歳月をかけた『21世紀の資本』の英語版は昨年4月に公刊。700ページを超える学術書にもかかわらず、アマゾンの総合売上ランキング1位となり、現在までに十数カ国で累計100万部を突破し、昨年末にみすず書房から発売された日本語版も13万部に迫っている。

「ダイヤモンド」の池上彰氏の解説『やっとわかった! ピケティ』によれば、「ピケティさんは世界各国の膨大なデータを分析し、『富める者はますます富み、そうでない者との格差が開いていく』ことを資本主義そのものが抱える問題として明らかにした」という。格差がなぜ広がるのかを説明するメカニズムとして、「資本収益率(r)>経済成長率(g)」という極めてわかりやすい不等式で表している。「資本収益率とは、株や不動産などあらゆる資本から生み出された平均収益率。18世紀以降はおおよそ4~5%で推移してきました。一方、国民所得の伸びを示す経済成長率は長期的には1~2%にとどまる。資本によって得られる収益は、働く人の賃金の伸びを上回り、格差が自然と広がっていくことを明らかにした」と説明されている。

「従来の経済学者なら、なぜそうなるか、精緻な理論を組み立てようとするでしょう。それに対してピケティさんは『r>gを論理的に説明できるが、その理由はわからない』という素っ気ない」対応なのだ。

●竹中元大臣もピケティ支持派


「東洋経済」の記事『ピケティとは何者か』によれば、この資本主義が抱える問題は「二つの世界大戦と累進課税の導入によっていったんは縮小した格差だが、80年代以降に再び拡大し始め、放っておけば、今世紀中には18~19世紀の欧州のように相続財産が人生を左右する世襲型の超格差社会に戻るという」。この処方箋としては富裕層課税として、「資本に対する国際的な累進課税」を提唱している。

 しかし、一方で、ピケティの理論的裏付けには問題があると批判する経済学者も多く、富裕層課税への反発も含め、ますます今後、議論を呼びそうだ。

「エコノミスト」と「ダイヤモンド」では、日本の識者の声を紹介している。各氏とも日本の格差にひきつけて議論をしているが、ピケティを全面的に支持しているのは水野和夫日本大学教授だ。