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ヤマダ電機が窮地 旧村上ファンドと全面戦争へ 株買い占めで筆頭株主へ浮上

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ヤマダ電機 LABI渋谷店(「Wikipedia」より/Wideangle)
 ヤマダ電機vs.旧村上ファンドの対決が証券市場を賑わせている。

 業績低迷が続く家電量販店最大手のヤマダが、旧M&Aコンサルティング(村上ファンド/2006年に解散)の流れを汲くむ投資ファンド、エフィッシモ・キャピタル・マネージメントによる猛烈な株式買い占めに遭っている。エフィッシモは、ニッポン放送やTBS、阪神電鉄の株式買い占めで一世を風靡した村上ファンドの中核企業MACアセットマネジメントの元ファンドマネジャー、高坂卓志氏が06年6月にシンガポールで立ち上げた投資ファンド。これまで日産車体やセゾン情報システムズ、テーオーシーなど約15銘柄に投資してきた。そのエフィッシモが次に照準を定めたのがヤマダだった。

 エフィッシモによる株式買い占めが明らかになったのは14年10月下旬。その時点で持ち株比率は7.3%だった。以後買い増しを続け、今年1月19日時点でヤマダの発行済み株式の13.16%を保有した。自己株を除いた議決権ベースでは16.63%に増加し、現在は筆頭株主だ。

 これに危機感を持ったのが、ヤマダ創業者である山田昇社長である。同社株式を買い増して、2月24日時点で資産管理会社と合わせて発行済み株式の9.04%を保有していることが大量保有の変更報告書で明らかになった。14年9月末時点の持ち株比率は6.28%であり、5カ月間で3%弱買い増した計算になる。

 山田氏の買い増しが伝えられると、ヤマダの株価は大幅に反発。2月26日には前日比34円高の530円まで買われ、昨年来高値を更新した。エフィッシモとの間で株式の争奪戦に発展するとの思惑から買われた。

 市場関係者の見方は「退出」(売り抜け)で一致している。旧村上ファンドが得意としていたのが、自社株消却のかたちで買い取らせること。こうすれば、市場で売るのとは違い、株価が崩れることなく高値で買い取らせることができる。エフィッシモは、その手法を踏襲した。議決権比率で16.63%を保有する筆頭株主となったエフィッシモは、ヤマダにどのような揺さぶりをかけて、売り抜けを図るのか。6月の株主総会に向けての両者の攻防が注目される。

●業績面でも苦戦


 ヤマダの足元の業績はさえない。15年3月期連結決算の売上高は前年比11%減の1兆6920億円、営業利益は7%減の320億円、当期利益は5%減の177億円と減収減益の見込みだ。11年3月期に売上高2兆1532億円、営業利益1227億円を上げ、売上高3兆円を目標にしていた頃の勢いはもはやない。消費増税後の想定を上回る、売り上げの反動減が続いている。