さて、激安プランの代名詞といえば「飲み放題」だろう。全国各地の居酒屋をインターネットで検索しただけでも1000~1500円を相場とした飲み放題が数多く見受けられる。
しかし、「破格」「出血価格」などの謳い文句に惹かれ入店したばかりに、手痛い目に遭ったという声がSNSや大手グルメサイトを中心にインターネット上で多く上がっているのも事実だ。
例えば「飲み放題でも『グラス交換制』だから、まとめて注文できず、おかわりに10分以上も待たされた」「ホームページのコース料理は見栄えもボリュームもあって期待したが、いざ出てくると質や量に大きな差がある」など、激安居酒屋のひどいありさまを確認することができる。
そこで昨今の激安居酒屋にまつわる風説を突き止めるべく、グルメサイトで辛口評価が多い東京の某繁華街にある居酒屋チェーン店に潜入取材を敢行。同店に対するコメントは、「『少々お待ち下さい』と言われてから、ずっと放置された」「生ビールがぬるい」などで、総合得点は5点満点中2.0とかなり低い。
やはりドリンク提供には遅延が発生
土曜日の夜7時に3名で入店。実は予約した店舗は別の店だったのだが、満席だったのか同じビル内で別のフロアにある別名の店舗に通された。どうやら姉妹店のようだ。
その案内された店舗のホームページを見ると、「風情ある個室」と謳っているのだが、後付けのふすまで強引に仕切られた約3畳の部屋や、当たり前のように私服で接客する女性店員、うっすらと漂う下水臭など、出だしから飲食店としてマイナスポイントだらけ。
しかし、「見た目で判断してはいけない。もしかすると料理や飲み物のクオリティーは高いのかもしれない」と気持ちを切り替えた。頼んだプランは「2.5時間飲み放題付・コース料理7品」で一人3480円だが、ネット予約クーポンを提示し、一人当たり2480円と格安料金となった。
さっそく一杯目に生ビールを注文しようとしたところ、生ビールは飲み放題メニューに入っておらず、生ビールを飲み放題に加えるには、さらに315円必要だった。
ホームページには記載されておらず、予約時にもアナウンスが一切なかったため店員に訴えたが、「これが当店のシステムです」の一点張りで、にべもない。生ビールも注文できると思い込んでいたので、事前告知のなかった出費を必要としたのは当然イメージダウン。