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JR、遅延トラブル多発がヒドすぎる!客離れ加速&京急の攻勢で牙城崩壊の危機

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「上野東京ライン」のE231系(「Wikipedia」より/Toshinori baba)
 鉄道業界のガリバー・JR東日本に逆らえる鉄道会社はない――。

 長らく、鉄道業界ではそういわれてきた。東日本旅客鉄道(JR東日本)は周知のように、旧国鉄分割民営化によって誕生したJR7社のうちの1社にすぎない。とはいえ、東京圏に路線網を有しているだけに、近年は所有する不動産をフル活用して不動産とそれに付随する小売業で収益を上げている。東京都心部をぐるりと囲う山手線はさながら万里の長城のようで、この内側に私鉄はほとんど入り込めていない。

 そんなJR東日本の牙城が、揺らいでいる。その遠因が、このところJR東日本管内で頻発する遅延トラブルだ。今年に入って大規模な遅延トラブルがJR東日本管内、しかも東京圏で目立っている。遅延の件数自体は昨年から大きく増えたわけではないのに遅延トラブルが目立つようになったのは、3月から運行を開始した上野東京ラインによるところが大きい。

 上野東京ラインは、これまで上野駅発着だった宇都宮線・高崎線・常磐線を東京駅まで直通させるようにしたもので、東京駅からは東海道本線と相互直通運転を実施している。常磐線は品川駅までしか運転されないが、宇都宮線と高崎線は小田原駅や熱海駅まで走る列車も多い。逆に東海道本線の列車は、高崎駅や宇都宮駅まで走る。

 上野東京ラインの開業は、乗り換えの手間がなくなり便利になったとされる。その一方で、たくさんの路線が複雑に絡み合うことになった。結果、ちょっとした遅延があらゆる路線に波及してしまう事態を招いた。乗り入れによって利便性を高めようとしたJR東日本だったが、それが裏目に出た格好だ。

 そうしたJR東日本の遅延トラブルを尻目に、京浜急行電鉄(京急)が反転攻勢に出ようとしている。

 京急は品川駅を拠点に横浜・横須賀方面に路線を有しているが、そのほとんどはJR東日本の東海道本線・横須賀線と競合関係にある。JR東日本は京急が路線を有していない東京駅や新宿駅といった利用者の多いエリアにも横浜方面から乗り換えなしで行くことができるので、JR東日本がスケールメリットを十分に活かせば京急に勝ち目はない。

湘南新宿ラインのインパクト


 JR東日本がネットワークを最大限に活かした成功例としては、2001年に登場した湘南新宿ラインが挙げられる。それまで池袋・新宿・渋谷方面と横浜方面とを行き来するには、いったん品川駅で乗り換えなければならなかった。湘南新宿ラインが登場したことにより、横浜方面と渋谷・新宿・池袋方面が一本につながった。湘南新宿ラインの開業は、東京-横浜を結ぶ東急電鉄などの競合他社から乗客を奪うには絶大なインパクトがあった。