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さらにケータイ料金が上がる公算…格安スマホ普及を妨げ、業界の競争力も削ぐ愚策

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12月16日に実施された「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」の第5回会合。ここで料金引き下げに向けた方針が打ち出された
 9月に安倍首相が引き下げの検討を要請したことを受け、総務省で議論が進められてきた携帯電話料金。12月16日に議論がまとめられ、18日にはキャリア(携帯電話会社)に料金引き下げに向けた要請も実施されたが、改めて議論の内容を振り返ると、携帯電話業界に対する明確なビジョンを持たないまま、公平性の追求に終始するあまり、かえって混乱をもたらそうとしているように見える。


料金引き下げの議論が終結


 10月から12月にわたって総務省の「ICTサービス安心・安全研究会」において、「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」が実施され、料金の引き下げに関する議論が進められた。

 5回にわたるタスクフォースでの議論の結果、12月16日には料金引き下げに向けた方針がまとめられ、18日にはそれを受けて総務省が「スマートフォンの料金負担の軽減及び端末販売の適正化に関する取組方針」を打ち出している。その内容によると、料金引き下げに向けては3つの方針が示されている。

 具体的な内容を確認すると、1つ目の方針は「スマートフォンの料金負担の軽減」であり、「ライトユーザーや端末購入補助を受けない長期利用者等の多様なニーズに対応した料金プランの導入等により、利用者の料金負担の軽減を図ること」と説明されている。要するに、あまり利用しない人向けの安価な料金プランの提供を、キャリアに求めているわけだ。

 2つ目の方針は「端末販売の適正化等」である。こちらは主に、「通信サービスの契約と一体的に行われる端末の販売について、店頭において端末販売価格の値引きや月額通信料金割引等に関する利用者の理解を促すための措置を講ずること」「MNP利用者等に対する端末購入補助について、端末の価格に相当するような行き過ぎた額とならないよう、適正化に向け取り組むこと」と説明されている。

 今回のタスクフォースの議論でもっとも時間が費やされていたのが、この端末販売に関してであった。キャリア毎月の通信料から端末を値引くための販売奨励金を捻出。特にMNP(携帯電話番号ポータビリティ)で移ってきたユーザーに対し、それを使って0円など極端に安価な価格で端末を販売したり、何万円もの高額なキャッシュバックを提供したりするなどの“大盤振る舞い”を実施する一方、機種変更をしないユーザーはそうした恩恵にあずかれず損をし続けることを問題視。これを改善するための方策について議論が進められた結果、総務省側からキャリアに対し、MNP利用者を極度に優遇する割引を提供しないよう要請するに至ったのだ。

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