危険なトランス脂肪酸、含有量ワースト5のマーガリン!雪印、イオン…セブンは開示拒否
「Thinkstock」より
例えば、世界保健機関(WHO)は、トランス脂肪酸の摂取量を摂取エネルギーの1%(約2g)未満にするよう2003年に勧告。デンマークでは03年6月から食品中のトランス脂肪酸の量を全脂質の2%までとする罰則規定のある行政命令を制定。08年にはスイスが油脂100g当たり2g以上のトランス脂肪酸を含む商品の国内流通を禁止、09年にはオーストリアも同様の規制を決定した。
南米ではブラジル、アルゼンチン、チリ、パラグアイ、ウルグアイが06年にトランス脂肪酸の表示を義務化。アジアでは、韓国が07年から、台湾は08年から、香港は10年から、表示義務を課した。
北米では、カナダが05年から、アメリカが06年から表示を義務化。そして今年6月16日、ついに米国食品医薬品局(FDA)はトランス脂肪酸の食品添加物を18年6月から原則禁じるという決定を下した。
他方、まだ日本では表示すら義務づけられていない。理由は、「大多数の日本国民のトランス脂肪酸摂取量は、WHOが推奨する総エネルギー比1%未満を下回っており、通常の食生活では健康への影響は小さい」という食品安全委員会の見解に基づいている。
しかし、平均値でWHOの目標をクリアしていても、トランス脂肪酸を食べすぎている人はいると思われ、現在摂取量が少ない人でも、将来オーバーする可能性が高い食生活を送っている人もいるはずだ。表示義務を課せば、普段から心がけた食生活を送れるようになり、トランス脂肪酸の摂りすぎを未然に防ぐことにつながると期待できる。
つまり、消費者にとっては、トランス脂肪酸含有量が表示されているに越したことはない。特に日本の場合、近年、国内の酪農家の減少が深刻になり、原料の生乳も減って国産バターは不足、高価格化が続いており、バターの代替品として、やむを得ずマーガリンを買っている人も多い。そういう人の中には「自分の買っているマーガリンには、トランス脂肪酸がどれだけ入っているのか」と気になっている人もいるだろう。
情報開示に応じない明治、セブン、ヤオコー
そこで国内で流通している下記合計18社、94商品のトランス脂肪酸含有量を調査した。