ユニクロの倉庫で約10日間、派遣社員として働いて得た“かけがえのない体験”の画像1
ユニクロ原宿店

 国内ファストファッションの最大手で、2020年2月末現在、国内で811店を展開する「ユニクロ」。他の小売業と同様に新型コロナウイルス流行の影響を受けて既存店売上高のダウンに見舞われていますが、6月5日には“リアルとバーチャルを融合させた最新型の店舗”を標榜する「ユニクロ原宿店」(東京都渋谷区)をオープン。同月19日には国内最大級の店舗「UNIQLO TOKYO」(東京都中央区)をオープンさせるなど、厳しい環境下でも攻めの姿勢を崩していません。

 私はそんなユニクロの物流倉庫で約10日間、派遣社員としてピッキング業務に従事する機会を得ました。日本を代表する流通企業である同社で働くという機会を偶然にも得たわけですが、そこで味わった貴重な体験の数々を今回は紹介したいと思います。

“異種混合”の寄り合い所帯

 ある派遣会社に登録した私の元に、期間限定のピッキング作業者募集のメールが届き、応募する旨の返信を出したところ、採用通知が。そして勤務初日、シーンと静まりかえるバスに揺られて倉庫に向かったのでした。

 のちに親しくなった派遣仲間に聞いたところ、その物流倉庫への派遣元は1社だけではなく、多いときは10社前後が乗り入れることもあるといいます。また、同じ仕事をしても、派遣会社によって時間給も異なるといいます。一緒に働く派遣社員の顔ぶれは毎日変わり、「今日が初めて」という“新人派遣さん”もいれば、派遣歴10年以上の人、シニアや学生、外国人、パートの掛け持ちの主婦など“異種混合”の寄り合い所帯さながらで構成されていました。

 働いてみて実感したのが、ベテラン派遣社員から選ばれた指導役の中には、指導スキルが非常に高い人がいることでした。高いお金を出してリーダー育成セミナーを受講するより、よほど勉強になると痛感しました。

 派遣先ではピッキング業務のマニュアルはあるものの、派遣社員一人ひとりに手渡されるわけではありません。そこで本領を発揮するのが指導役です。派遣元会社の責任者が選んでいるようですが、マニュアルをただ読んで伝えるわけではないので、教え方のスキルに差が出てきます。

 優秀な指導役の教え方には共通点があり、まずは穏やかな口調で誰に対しても公平に接するということ。さらに最初に取り組む業務の目的を伝えるのです。たとえば、最初に「一度で覚えられるわけはない」「必ずできるようになる」「いきなり叱ることはありません」と不安を解消する。その上で、「早さより丁寧さ、確実性を求めている」「自己判断をしない」「あとのフォローが大変になるから、トラブルの時点で伝えてほしい」「あえて非効率的なやり方をするのは、皆さんが確実にステップを終えているかどうか、それを把握するためです。ですから、全員が終えるまで次の作業に勝手に行かないでください」と、しっかり注意喚起も行ないます。

関連記事

プレスリリース入稿はこちら サイゾーパブリシティ