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自民・二階幹事長に支配された日本の政治の絶望…燻る“菅首相降ろし”、無投票再選も

文=編集部
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「自民党の公式サイト」より

 11月12日、菅義偉首相が二階俊博自民党幹事長と昼夜2度続けて会食した。異例のことだけに自民党内がざわついた。菅首相は、昼は二階氏とその側近の林幹雄幹事長代理の2人を官邸に招き、蕎麦で接待。夜は東京都内のホテルの日本料理店で二階氏、林氏に加え、小池百合子東京都知事と夕食を共にした。

 菅首相と小池都知事は新型コロナウイルス対策をめぐってたびたび対立するなど「不仲説」がささやかれている微妙な関係。二階氏が2人の間を取り持って、引き合わせたのは間違いない。電光石火の仕掛けによって、先の総裁選で自民党の主要派閥が菅首相誕生へ雪崩を打って支持する道筋をつけた二階氏が、菅首相の「後見役」としての立場や自身が主導権を握っていることを党内に見せつけたかたちだ。

 二階氏の権勢誇示は、衆議院の解散総選挙をめぐる発言にも見てとれる。11月10日の記者会見では、「米国の選挙がすぐ日本の解散に響くわけではないが、いろいろな要素を考えながら慎重に対応していきたい」と発言。アメリカでバイデン新政権がスタートする来年1月20日以降となる首相の訪米が、解散の時期に影響する可能性に含みを持たせた。

 ところが、「ならば1月解散はない」という見方が広がりかけると、12日のTBSのCS番組で「米国に行くことと解散は関係があるようで実際はない」と、永田町の空気を否定するかのような見解を示した。かと思えば、翌13日のBSフジの番組では、「(菅首相は)『就任以来10カ月だとか、1年足らずでこれだけのことをした。支持をいただきたい』というかたちの解散を頭に描いているかもしれない」と発言し、早期解散を否定したうえで総選挙の時期にまで踏み込み、来年夏~秋という想定を披露した。

 12日の番組では、来年9月末の首相の党総裁任期満了までに総選挙が行われ、自民党が勝利すれば菅首相の無投票再選が望ましいという考えも示し、「選挙で勝てばそういう落ち着き方になる可能性はある」とも言及している。

「二階氏は以前、安倍氏3選の流れをつくった時のように、来年の総裁選についても自分が流れをつくるつもりなのだろう。菅首相の予算委員会での答弁がひどすぎたので、党内では早くも来年の通常国会を乗り切れるのか、と不安視する声が上がっていて、すんなり来年の総裁選も菅さんで、という空気にはなっていない。二階氏が踏み込んだ発言を繰り返すのは、ガタガタしている党内を牽制する狙いもある」(自民党ベテラン議員)

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