【確認中】吉沢亮『青天を衝け』奇跡の高視聴率はまやかしか…背景に沢尻逮捕と松本潤とコロナ禍が?の画像1
初回視聴率20%超えの好スタートを切った、NHK大河ドラマ『青天を衝け』。「知名度の高くない主人公」や「幕末以降が舞台」といったネガティブ要素の多い同ドラマが、予想に反して高視聴率だった理由とは? (画像はNHK『青天を衝け』公式サイトより)

“日本資本主義の父”渋沢栄一を吉沢亮が演じるNHK大河ドラマ『青天を衝け』が2月14日にスタートし、20%という高視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)を記録した。大河ドラマの初回視聴率が20%を超えるのは実に8年ぶりのことだ。

 実は当メディアは、番組開始直前に「主演俳優・吉沢亮の低知名度だけじゃない、大河ドラマ『青天を衝け』が確実にコケる3つの根拠」というタイトルの記事を掲載している。ここで、“確実にコケる根拠”としたのは下記の3つだった。

【1】知名度の高くない人物が主人公である
 渋沢栄一は、近代史に偉大な功績を残した大人物ではあるが、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、大石内蔵助など歴代の大河ドラマのヒーローに比べ一般的知名度は低く、そうした人物が主人公の大河は成功しづらい。

【2】戦国ものの翌年の作品である
 前作の『麒麟がくる』のような戦国オールスターが揃った作品は人気が高く、その反動で次作は地味な印象になるためか、数字が下がる

【3】幕末以降が舞台である
 大河ドラマの歴史上、幕末以降を描いたヒット作は極めて少ない。

『青天を衝け』は、こうした過去のコケた大河ドラマ作品の傾向をすべて満たしていることから、記事タイトルでは“確実にコケる”と過剰に煽ってしまった次第である。ただし記事本文中では、この3要素を満たしながらも見事にヒットした宮﨑あおい主演の『篤姫』(2008年、平均視聴率;24.5%)の例を挙げ、「さて、『青天を衝け』は、『篤姫』に続くことができるのか? それとも前例をトレースしてしまうのだろうか……?」と締めている。

 そして実際に第1回が放送された結果、『青天を衝け』は少なくともスタートダッシュの時点では『篤姫』に続いたのだった。そこで本稿では、ネガティブ要素の多かった『青天を衝け』が予想外の高視聴率を獲得できた理由を考察してみたい。

『麒麟がくる』の放送期間変更の恩恵か?本能寺の変の翌週スタートの幸運

 大河ドラマは1月上旬にスタートし、その年の12月中旬に終わるのが通常パターンだ。つまり、次作の放送開始までに3週間ほどのブランクがあく。2017年の作品である柴咲コウ主演の『おんな城主 直虎』は12月17日に終わり、次の鈴木亮平主演作『西郷どん』は2018年1月7日に始まった。『西郷どん』は12月16日に最終回を迎え、次の『いだてん~東京オリムピック噺~』の放送スタートは2019年1月6日からだ。

 ところが『麒麟がくる』に限っては、2つの理由でかなりイレギュラーな放送期間となった。まず、スタートが『いだてん~』の終了から、約1カ月後のことだった。これは、帰蝶役にキャスティングされていた沢尻エリカが、2019年11月16日に麻薬取締法違反の容疑で逮捕されたことで、多くのシーンの撮り直しを余儀なくされたからだ。まずはこれが、異例のことだった。

 さらに『麒麟がくる』は、コロナ禍により撮影中断が強いられるという受難もあった。その影響で、6月14日から8月23日までは放送が休止に。そうした影響から、当初の予定を変更して、年をまたいで2021年2月7日まで放送されたのである。そして、クライマックスである本能寺の変が描かれた最終回は、視聴率18.4%を記録。全編を通しての平均視聴率は14.4%と大ヒットの部類ではないが、それでも『麒麟がくる』は、『いだてん』の平均視聴率8.2%を大きく上回る成績を残すことになった。

 そして、前述のように『青天を衝け』の第1回の放送日は、『麒麟がくる』最終回の翌週である2月14日。つまり、本能寺の変の余韻を残したままのスタートだったのだ。年末年始特番などで分断されることなく、前週までの視聴習慣をそのまま継承できたのは大きなプラスだったのではないだろうか。

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