
東京オリンピック・パラリンピック競技大会は予定通り開催されるのか――。
新型コロナウイルスの感染が拡大している東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に緊急事態宣言が発令される見通しだ。一方、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は22日、日本の緊急事態宣言は「五輪とは関係ない」との見解を示した(時事通信22日午前8時8分配信『緊急事態宣言「五輪と無関係」 バッハIOC会長』)。予定通りの開催を不安視する声が日に日に大きくなる中、東京都内ではひっそりと五輪関係のアルバイトの募集が始まっていた。
スタッフを大量募集中の「夏の国際スポーツ大会」?
「国際スポーツ大会のイベントスタッフ大募集 7/24~9/3の期間限定!一生に一度の思い出作りしませんか。高時給1600~2000円+交通費支給 さらに嬉しいお弁当付きで無駄な出費ナシ」
「募集人員21名以上 国際的スポーツ大会に携わる、期間限定×高時給×日払いokの大募集!会場などに出入りする関係者車両に対する、IDチェックや警戒警備業務をお任せします」
「50名の大量募集!!国際スポーツ大会でビーチバレー会場警備をお願いします。【月収例】夜勤/日給1万5918円×23日=月収36万6114円!!」
「300名以上の大量募集 記憶に残る大会で記憶に残る仕事をしよう!!」
「入場チェック、会場内外の案内など。研修:7/21~7/23、大会期間:7/24~8/6※研修日は3日間のうち1日でOK(8h)多くのディレクターやアシスタントディレクターがいますので、わからないことや不安なことがあったらすぐに確認できます。友人との応募も歓迎」
上記のような求人が4月中旬ごろから、複数の求人サイトに出現し始めている。募集職種は「警備員」ついで「イベントスタッフ」が目立つ。勤務場所はバドミントンや近代五種競技が行われる武蔵野の森総合スポーツプラザなど都内の五輪競技会場で、期間は7月23日から8月8日のものが多いようだ。時給は1600円が相場なようだが、ひとつだけ気になることがある。
どこにも勤務する大会が「東京五輪」だとは記載されていないのだ。ちなみに東京五輪の大会日程(4月22日現在)は7月23日から8月8日とされている。
「6月とか7月に突然『やる』と言われても人員確保できない」
求人を出している都内の警備会社の関係者は次のように話す。
「求人広告では明示していませんが、五輪ですよ。やるのかやらないのか事業発注元の決定を待っている余裕は現場にはありません。『中止になるかもしれない』とか言っていて、いきなり6月とか7月に突然『やっぱやります』と言われても人員は確保できません。我々としては組織委やIOCの『開催方針』が変わらないのであれば、選考や研修の準備など社内的な手続きを踏まえて、もう今から募集するしかないのです」