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1店舗で25の店名・業態を名乗るゴーストレストラン?ウーバーイーツで利用時の注意点は?

構成=編集部、協力=江間正和/飲食プロデューサー・東京未来倶楽部代表
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「Getty Images」より

 新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言などで営業自粛を強いられ、厳しい経営を続けている外食業界で、“ゴーストレストラン”に取り組む動きが広まっている。店内に客の飲食スペースを設けず、デリバリーやテイクアウトに特化する営業スタイルで、出店費用や人件費などの運営費を大幅に圧縮できる点が特徴。UberEats(ウーバーイーツ)や出前館などの料理宅配業者の利用拡大にも後押しされるかたちで店舗・拠点は増え、大手外食チェーンでも吉野家やデニーズ、居酒屋「磯丸水産」などを展開するSFPホールディングスなど、続々と進出している。

 そうしたなか、主にウーバーイーツでの利用を前提に同一拠点で25にもおよぶ店名を名乗り、営業しているゴーストレストランがあるという投稿が、Twitter上で話題を呼んでいる。

 そこで、こうした営業行為をすることは何か問題があるのか、また、ウーバーイーツを利用する際にはこうした店は避けたほうがよいのかなど、自身でも飲食店経営を手掛ける飲食プロデューサーで東京未来倶楽部代表の江間正和氏に解説してもらう。

「釣り=誘導」が目的

 1店舗で25業態=25店名でウーバーイーツや出前館を中心にデリバリー専門店として営業しているゴーストレストランがあるのだとすれば、利用者はちょっとした注意が必要でしょう。

 そもそも、なぜこのような“ややっこしいこと”をするのでしょうか? 1業態1店舗よりもローコストで業態を増やせることはもちろんですが、他にも以下のようなメリットが考えられます。

・インターネット検索に引っ掛かりやすくしたり、ユーザーの目に触れる機会を増やすため利用者は業態ごとに検索することが多く、業態が多いほうがアクセスの「窓口」が多くなる。つまり、釣り糸を多く垂らしておく。

・「専門店」を名乗ったほうが、お客さんの注文が増えるため(エサとして釣りやすい)

・利用者が「どれにしようか?」と候補に挙げて検討する際に、同じ運営店内で選択させるため

 つまり「釣り=誘導」が目的だと思われます。

 では、営業許可の観点では問題ないでしょうか。飲食店の営業には保健所の営業許可が必要です。許可を得るには、「調理する場所が衛生的に適正か」「必要な設備は揃っているか」などが審査基準になるので、調理する場所に許可が降りていれば、1店舗で25業態を打ち出すことも可能です。通常の「出前」も飲食店営業の許可の範囲で行えます。

 ただし、作り置きをしたり、真空脱気包装や冷凍処理等して日持ちさせることを前提として製造したりする場合は、通常の営業許可のほかに「製造業等」の許可が必要となる場合があります。たとえば「そうざい」は、そうざい製造業、食肉製品は食肉製品製造業、冷凍するときは製造業と併せて食品の冷凍業の許可が必要となります。

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