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東証再編、広がる失望、プライム市場「居座り組」企業リスト…ZHD、WOWOW

文=有森隆/ジャーナリスト
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「Getty images」より

 4月4日、東京証券取引所がプライム・スタンダード・グロースの3つの市場に再編された。東証1部に上場していた2177社の84.5%の1839社が最上位のプライム行きとなった。「片手(500社以内)に絞らなければ、プライムは看板倒れだ」と外国人投資家は厳しい見方をしている。

 株価は投資家の期待を映す鏡だ。新市場発足初日の日経平均株価は小幅な値動きに終始し、4日の終値は前週末比70円高の2万7736円。外資系証券会社のアナリストは「ご祝儀相場などという言葉は、もはや時代遅れだが、それにしても低調ぶりが目立った」と切って捨てた。

 4月6日には437円安の2万7350円。発足時の株価を下回り、元の木阿弥となった。60年ぶりの市場再編は時価総額で中国・上海市場にも抜かれた東京マーケットの地盤沈下を食い止める絶好の機会だったのに、日本取引所グループの清田瞭CEO(76)は、経過措置(執行猶予組)の解消の時期さえ、はっきりさせていない。中途半端な状態をずっと続けるというのは、いかにも日本的である。

 株価が弾まない理由ははっきりしている。プライム残留への計画書(適合計画書という)を出しさえすれば、それが「あくまで夢」の計画書だったとしても、東証がそれを信じて295銘柄をプライムに残留させてしまったからだ。

 明日が見通せない“執行猶予組”をバサッと切っていれば、海外のニューマネーが入ってきたかもしれない。しかし、今の状況では外国人投資家は、TOKYO市場はとりあえず儲けさせてくれる“国営の博打場”としか考えないだろう。中長期の視点に立ち、息の長い投資をすることは考え難いのだ。昔の名前で出ていたり、往時には優良銘柄だった企業が最上位のプライム市場に居座りを決め込んでいる、寒々しい現実を具体的に指摘したい。

居残り銘柄の具体的な名前

 傘下にヤフー、LINE、ZOZOなどを持つZホールディングスは、ソフトバンクグループが持ち株を手放さなければプライム市場に残るのは無理かもしれない。中小企業向け業務パッケージソフト「奉行シリーズ」で有名なオービックビジネスコンサルタント(OBC)、日本初の民間衛星放送会社WOWOWや三井E&Sホールディングスの子会社の三井海洋開発はテレビCMや経済ジャーナリズムで取り上げられることが多い。名前が通っている企業だ。

 金融・保険では、日本郵政グループのかんぽ生命保険、ゆうちょ銀行という超大物が居残っている。日本郵政と子会社2社の3社が一挙に上場したことの是非が今、問われている、との見方ができるかもしれない。

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