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リアルちゃぶ台返し&バットで物を破壊できる“ストレス発散系施設”が大人気の裏側

文=鶉野珠子/清談社
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「U2 unusual underground」で体験できる「ちゃぶ台返し」
「U2 unusual underground」で体験できる「ちゃぶ台返し」

 イライラしたとき、ふと何かを破壊したい衝動に駆られた経験がある人は多いだろう。さらに、旅行や外食などの気分転換がままならず、ストレスが溜まりやすいコロナ禍の現在は、そんな気持ちに拍車がかかっているという人もいるのではないだろうか。

 しかし、日常生活において一切の遠慮なしに物を壊せる機会というのは、そうそうない。そんな隠れたニーズをつかみ取り、人々が気兼ねなくストレスをぶつけられるアミューズメント施設が、全国各地に登場してきている。

客数の増加はコロナ禍でのストレスとは無関係

 日本国内で本格的な感染拡大が起きてから2年以上、私たちの日常は大きく変わった。生活の変化にも慣れてきてはいるものの、いまだに不便さや面倒臭さを感じてしまう場面も少なくない。そんなストレス過多になりがちなコロナ禍で、「ストレス発散系アミューズメント施設」が話題になっている。

 そもそもの起源は、アメリカの女性起業家が2008年に発案した「ANGER ROOM(アンガールーム)」といわれている。アンガールームは部屋に置かれた家具や家電、食器類などを怒りにまかせて破壊できる施設で、大きな話題になったという。

 そんな「物が壊せるサービス」が日本に初上陸したのは19年。株式会社BrickWallが東京・浅草に「REEASTROOM」をオープンして以降、全国各地で「破壊」が楽しめるアミューズメント施設が増えている。今回、筆者が確認できた範囲では、東京、大阪、愛知、仙台、和歌山に、こうしたアミューズメント施設がオープンしているようだ(22年3月31日現在)。

 その中で、19年9月に大阪・難波にオープンした「U2 unusual underground」の代表・白山敦司氏に、今ストレス発散系アミューズメント施設が注目を集める理由を聞いた。

「学生でも社会人でも、人間関係で悩んだり、嫌な思いをしたりしますよね。ストレス社会だからこそ、こういう施設は多くの人から求められると思い、19年に出店しました。その読み通り、客数は年々増加しています」(白山氏)

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 同店がオープンした19年はコロナ禍前だが、翌年から制限の多い生活が求められるようになり、ストレスを感じている人も増えている。やはり、コロナ前後で客入りに変化はあるのだろうか。

「コロナ禍以降にお客様は増えていますが、これは単純に店の知名度が上がったおかげだと思います。『新しい生活様式でストレスが溜まったから』という理由でお客様が増えている感じは、あまりしないですね」(同)

TikTokで“ちゃぶ台返し”動画が大反響

 同店を訪れる客は20代半ば~30代の若い社会人世代がメインで、白山氏いわく「仕事関係のストレスを抱えている人が多い印象を受けます」とのこと。とはいえ、「物を壊してストレス解消したい」と思い詰めているような客は、案外少ないそうだ。

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