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グランフロント大阪がヤバすぎる?世界中から人が殺到の異常現象 知的創造拠点?

文=栗田シメイ/ライター
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消費者最先端技術を理解するのはハードルが高く、専門家との交流は難しいのではないでしょうか。

野村 確かに立地柄、女性客が多く見込まれる中で、「本当に一般の人々が興味を持ってくれるのか」という不安はありました。そのため、科学や技術が持つ「難しそう」というイメージを取り払うことが大きな課題でした。解決案として、3つの仕掛けを組み込みました。一つは、1階に誰でも気軽に立ち寄れるカフェラボを設置した施設の構造面。もう一つは、技術やテクノロジーの背景、未来を伝え、消費者と技術・科学をつなぐ「コミュニケーター」という通訳者を置いたこと。加えて、ワークショップや体験型イベントを積極的に行うといった3段階の構造で、少しでもハードルを下げられるように試みました。

海外からも注目を集める

–コミュニケーターについては、海外からの関心も高いようですね。

野村 多様な人々が集まるため、それぞれを連携させる存在が極めて重要となります。連携のための機能として、ナレッジキャピタルの象徴となるのがコミュニケーターです。企業・研究者が生み出した最新の技術やコンテンツの情報を消費者に落とし込む役割と、消費者の意見・感想を出展者である研究者や企業に伝えるという2つの重要な役割を担っています。実際に世界各国から視察団が頻繁に訪れていますが、コミュニケーターという立ち位置に興味を持つケースが多いです。

–海外の視察団からは、どのような質問をよく受けますか。

野村 まずショッピングゾーンやオフィスもある複合型商業施設に、「ナレッジ」と名がつく、知的創造の場が混在していることに驚かれます。ビジネスとして利益を出せるモデルなのか、どのような運営・仕組みづくりをしているのか、といった質問が多いです。この空間はミュージアムでもなく、サイエンスセンターでもない。新しい街、都市づくりの一つのモデルケースとなり得る、という声をいただきます。

–世界的に見て、商業施設へ知的創造拠点を設置する動きはあるのでしょうか。

野村 世界中で少しずつ出てきているのが現状です。私たちもフランスのリヨン市、タイのバンコク、香港のサイバーポート、サイエンステクノロジーパーク、オーストリア・リンツ市にあるメディアアートの拠点アルスエレクトロニカといった施設・都市との連携を進めています。そのネットワークを「ナレッジシンジケート」と呼び、積極的に拡大させていきたいと考えています。そしてシンジケートが拡大する際、ナレッジキャピタルがハブとしての役割を果たしたいです。今後は世界中で需要が増えてくると思います。

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