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マルハンが太平洋クラブのスポンサーに名乗り

パチンコマネーが日本の富裕層ビジネスに参入で湧き上がる懸念

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 マルハンが今回の買収を、マネーゲームの対象としたわけではないことを強調したのは、もちろん会員の懸念に配慮したものだ。パチンコ業界に好意的でない会員も少なくない。「経営したものの採算が合わないと判断したら、さっさと転売するのではないか」との懸念は強い。

 その場合、「アコーディアのライバルであるPGMホールディングスに渡るのではないか」との観測もある。PGMの親会社は、パチンコ機メーカー最大手の平和だ。「パチンコホール最大手のマルハンからパチンコ機最大手の平和へ事業譲渡する可能性は否定できない」というわけだ。

 ゴルフ場の譲渡はないにしろ、「マルハンにはゴルフ場運営のノウハウがないため、運営をPGMに委託する」と予想する向きはある。

 マルハンの創業者、韓昌祐(ハン・チャンウ、81)会長は、波乱万丈の人生を歩んできた。15歳のとき韓国から日本に密入国。特別永住者資格を取得して、法政大学経済学部に進学。卒業したものの就職口がなかったため、京都府峰山町(現・京丹後市)でパチンコ業を営む義兄の手伝いをしたのがパチンコに関わるきっかけとなった。

 韓氏はボウリングブームに乗ってボウリング場の経営を始めたが、ブームが去り、大失敗。莫大な借金を返済するためにパチンコ業に本腰を入れ、借金を完済した。

 同社は、95年に夢にも描いた東京に進出したことが大成功をもたらした。売り上げは幾何級数的に増えた。マルハンは12年3月期末でパチンコホール273店舗を展開する業界の最大手。同期の売上高は2兆791億円、本業の儲けを示す営業利益は514億円。今期(13年3月期)は2兆1820億円の売り上げを見込んでいる。

 ゴルフ練習場「峰山ゴルフ倶楽部」(京都府京丹後市)を運営するが、ゴルフコースは所有していない、スポンサーとしてゴルフ場の経営に携わるのは今回が初めてだ。

 マルハンは、会員組織の推薦スポンサーとして入札に参加する。管財人の永沢徹弁護士の下で、マルハンを含めた候補者の間で入札が行われ、来年春にはスポンサーが正式に決定する。

 マルハンがスポンサーの有力候補になったことは間違いない。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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