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医師はツライよ!派閥外れバイト暮らし、患者がすぐネットにクレーム書き込み&医療裁判

構成=尾藤克之/ジャーナリスト
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 この会社は今年5月にニセ医師を派遣するという事件を起こして報道され、衆目を集めました。このような質の悪い紹介会社に運悪く登録してしまった医師は、キャリアアップやクオリティ・オブ・ライフの充実など望むべくもありません。

 一方、医師に親身になって寄り添い、給与や福利厚生といった就労条件を超えて、医師の家族の生活や余暇を含むライフスタイルまで見据えた転職先提案ができる優秀な紹介会社もあります。転職に当たっては、いかに優秀な紹介会社と契約できるかが人生の分岐点となります。

–医療機関側から見ると、医師の良し悪しは、どのように見分けるのでしょうか?

吉池 患者からのクレームが少ないことです。今は医師に対して患者が不信感を持ったりクレームが発生すると、インターネット上で瞬く間に拡散されます。また、医師の処置に納得ができなければ、医療裁判に発展することも少なくありません。医療裁判は、医療行為の適否や、患者に生じた事案の結果と医療行為との因果関係を明らかにする民事訴訟と、医療行為上の過失を問う刑事訴訟の2種類があります。いずれにしても訴訟を起こされれば、それは明るみに出ますから、病院にとって大きなイメージダウンとなります。したがって、病院側は過去に患者からのクレームが少ない医師を採用しようとします。

 これは、病院がサービス業化している弊害の一つといえます。なぜなら、医療の専門性や実力ではなく、患者のご機嫌を取る医師が良い医師のようになっているからです。

ニセ医師を紹介するような会社を排除することが大切

–採用に際して、最も重要なことはなんでしょうか?

吉池 医師紹介会社に求められているのは、マッチングの質です。マッチングの質が低ければ、当然トラブルに発展します。そのため、事前調査が重要作業になります。

 例えば、「首都圏、大学病院、外科医、報酬2000万円」とオファーを出せば、かなりの数の応募が集まります。ところが、実際に面談をすると経歴がはっきりしない人も多く、インターネットで検索をすると、過去のトラブルが多数ヒットすることもあります。金銭トラブル、パワハラ、セクハラの経歴がある人は特にリスキーです。

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