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マック、信頼回復の新施策で逆に批判殺到「客の神経を逆撫で」「開き直り」

文=沼田利明/マーケティングコンサルタント

世間は「何がしたいのかわからない」と冷ややか

 このように信頼回復に向けて新たな施策を打ち出したマクドナルドに対し、世間の反応は冷ややかだ。「何がしたいのかわからない」「こんなことで信頼は戻らない」といった意見がインターネットを中心にあふれた。しかも、このような反応は若者だけではなく、マクドナルドが信頼回復に重きを置いている母親たちからも批判的意見が出ている。

「プロジェクトメンバーは、母親目線でマクドナルドを調査するといっているが、料理研究家や雑誌編集者などで、一般人ではない。マクドナルドの推薦で入った人たちばかりで、そもそも母親目線よりビジネス優先となるのではないか」
「メンバーの顔ぶれを見る限り、一般の母親と意見がずれていそうで共感できない」

 このように、調査を行うメンバーに対して不信感を抱く意見が出ており、プロジェクトそのものが信用されているとはいいがたい。

話題を集め始めたプロジェクト

 出だしから批判が多く先行きに不安を覚えたが、プロジェクトは少しずつ話題を集め始めた。それは、消費者の質問に答える「食の安心Q&A」というコーナーが面白いと口コミで広まり、7月にはFacebookなどのSNSを中心に人気が高まったのがきっかけだ。

「今はどこのチキンを使っているの? そこの管理体制は大丈夫?」
「中国から仕入れている原材料はなに?」
「保存料・防腐剤を使っていますか?」
「遺伝子組み換えのじゃがいもは使用しているの?」

 このような当たり障りのない質問に答えるだけではなく、かなり突っ込んだ質問や真面目に聞きたいことなのか疑問に思えるような質問にも正面から答えているのだ。

「ミミズ肉が使われているって本当ですか?」
「マクドナルドのバンズは腐らないって本当ですか?」
「ハンバーガーは長い間放置しても腐らないと聞きました。本当ですか?」
「チキンナゲットに段ボールが使われているって本当?」
「マクドナルドのポテトって、本物のじゃがいもを使っているんですか?」

 これらの質問は、以前から根強く都市伝説のように語られている噂だが、すべて真面目に答えている。このQ&Aの詳細については、HPで確認できるので割愛するが、このようなやり取りが人気を集め、プロジェクトは注目されつつあった。

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