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東芝、その絶望的状況 不正会計発覚時の経営トップが再建主導、「老害」相談役の暴走

文=編集部
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再生へのアピール

 8月18日の記者会見では、室町氏に「室町氏の続投では再生に向けてアピールできないのではないか」との質問が飛んだ。「そういった批判はあると思うが、何カ月かたった後に結果を見て評価してほしい」と答えたが、さらに「いつまで社長を続けるのか」と聞かれ、「長く社長を務めるつもりはない。危機的な状況を乗り切った後は、若い後任に道を譲りたい」と応じた。「後任社長を1年程度で絞り込む」(東芝関係者)との見方が同社内では強い。

 また、「外国人の社外取締役は考えなかったのか」との質問には「時間が足らず、思いを達成できなかった」と東芝側は答えたが、火中の栗を拾う人物が経済界にいなかった様子がうかがえる。

 そんな中、東芝は2006年に6000億円を投じ買収し巨額ののれん代による減損リスクが懸念されている米原発子会社、ウエスチングハウスの業績を開示した。監査法人のチェックを経て「減損は必要ないと判断した」と室町氏は18日の記者会見で述べたが、この言葉をそのまま受け止める向きは少ない。

企業統治だけでなく、事そのものを立て直さなければ市場の信頼回復はない。いまだに社内で経営の実権を握り『天皇』と呼ばれる西室氏と室町氏の体制で、果たして再建ができるのか」(市場筋)

 東芝再建に向け、残された時間は少ない。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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