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たとえば「wena wrist」を見ると、8月31日に1000万円を目標にクラウドファンディングをスタートしたが、一晩で目標額を達成し、プロジェクトが成立した。10月30日時点で1億673万円以上の資金が集まっている。
これらの取り組みは、売上高にして数千万円と、ソニーの規模からすればビジネスと呼ぶにはおこがましいほど小粒である。しかし、小さなアイデアでも商品化して世に問うことができるとなれば、技術者のモチベーションは一気に跳ね上がる。小さな種を見捨てず、拾い上げるという企業の姿勢が、社内の活性化につながるのは間違いない。利益最優先ではなく、遊び心や挑戦を奨励する姿勢に、ソニーの内部に生まれつつある余裕を感じることができるのだ。
「ユニークで他社とは一線を画した商品やサービス、事業モデルによって企業価値の向上を目指す。これが、ソニーのあるべき姿です」
前述の経営方針説明会の席上、平井氏はそう強調した。現在のソニーは、まだ完全に「変わった」とはいいきれない。成長路線に乗ったともいえない。しかし、変化の風が吹き始めていることは間違いない。
(文=片山修/経済ジャーナリスト、経営評論家)
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