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メルカリは23日、子会社のメルペイがスマートフォン決済会Origami(オリガミ)を完全子会社にすると発表した。メルペイがオリガミの全株式を取得する。株式譲渡の実行日は2月25日。買収金額は非開示としている。
メルペイとの統合で、近い将来、オリガミペイのサービスは終了する。オリガミは2016年にQRコードを利用した決済サービスに参入。当初は割引率が高く20~30代のユーザーに人気があったが、大手IT企業の参入で苦戦に陥った。ソフトバンクグループのPayPay(ペイペイ)などの大規模な還元策に対抗できず、存在感が薄れていた。
メルカリの発表では18年12月期のオリガミの売上高は2億円にとどまり、25億円の営業赤字だった。収益回復のメドが立たず、メルカリに吸収されることになった。メルカリ(メルペイ)も登録者数は500万人。PayPayの2300万人、LINEペイの3690万人に比べると見劣りする。
MMD研究所が19年12月~20年1月に実施した、どのスマホ決済サービスを最も利用しているのかを聞いた調査では、ペイペイと答えた人は46.7%で、以下、LINEペイは8.1%、メルペイは3.9%、オリガミペイは0.6%にとどまった。
IT大手を中心とした再編・淘汰の動きは止まりそうにない。ヤフー・LINEの合併でディー・エヌ・エイ(DeNA)、サイバーエージェント、ミクシィにまで影響が及ぶとの指摘が現実味を帯びてきた。「メルカリのオリガミ買収で、ソフトバンクグループと楽天のメルカリ争奪戦が下火になることはない」(業界筋)とみられている。
(文=編集部)
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