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海外企業の買収は、海外で拠点を築きシェアを拡大するのが主な目的だが、アームHDの仕様はスマホ分野の「事実上の標準規格」(デファクトスタンダード)といわれている。市場の大勢を占めるようになった事実上の標準ないしは規格のことだ。パソコンの基本ソフトWindowsやビデオのVHS方式などがこれに該当する。
標準規格に照準を合わせてM&Aを行う日本企業は、ソフトバンクGが初めてだ。
孫氏はアームHDの仕様でIoT時代の覇権を目指す。アームHDはライセンスビジネスだから、売り上げの規模が小さいことが懸念点で、利益面での貢献は限られる。孫氏も認めているように、ソフトバンクGの既存事業との「相乗効果はゼロ」だ。
ソフトバンクGの今後の株価はアリババ集団次第だ。投資家が見ているのはアームHDの成長性ではない。ソフトバンクGが持つアリババ集団株式の含み益が増えるかどうかを凝視している。
(文=編集部)
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