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床に糞が飛び散り…一部のフクロウカフェ、不衛生&乾燥した糞吸い込みで病気の危険

取材・文=A4studio

動物カフェはあくまで動物展示施設扱いの店舗も多数

 オウム病とはいったいどんな病気なのか。内科医の星野慈氏は、次のように説明する。

「オウムやフクロウのほかに、インコやカナリアなどの一般的に飼われている種類の鳥も含む約140種類の鳥類が感染源となる病気で、それらの鳥の約30%はオウム病に感染しているといわれています。オウム病の鳥と接触することでヒトにもうつり、1~2週間の潜伏期間の後、熱やせき、関節痛など、百日咳やマイコプラズマ肺炎に似た症状が出ます。健康な体であれば重症化するケースは稀ですが、妊婦さんや高齢者など免疫が弱い人に感染すると重篤な症状となることもあります」

 フードアナリスト1級の資格も持っている星野氏は、フクロウカフェの衛生管理面にも疑問を呈す。

「カフェをオープンするときは、普通、食品衛生管理者などの届け出によって保健所より営業の許可を得なくてはいけませんが、動物カフェのような営業形態の場合は『動物愛護及び管理に関する法律』の規制の範囲内となるので、それぞれの動物カフェが食品衛生法に則っているかや保健所の許可を得ているかは明確ではないようです。そのため、衛生管理面で感染症が予防できているかは、グレーゾーンといえるでしょう」

 フクロウカフェは、きちんと食品衛生管理の許可を取っているのだろうか。前述の店舗の店長に話を聞いた。

「うちの店は、飲食店として保健所より営業の許可を得ています。ただ、フクロウカフェの多くはカフェと名乗っているだけで、ペットボトルなどを販売するだけの『動物を展示する施設』という扱い。したがって、保健所の審査を通っているわけではないですね。一口に“カフェ”といっても、飲食店と動物展示施設で分かれているのが実態です」

 このように、飲食店としての営業許可が下りている店と、そうでない店があるようだが、営業許可を得ている店でも、前述の通り空気感染する病気もあり、その対策のためにしっかり衛生管理しているかどうかは、その店舗任せとなっているのが現状だ。

 フクロウなどの珍しい動物は非常に愛らしいし、接するとテンションが上がる。しかし、動物を扱っている以上、絶対に安全・安心と断言することは難しいようだ。
(取材・文=A4studio)

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