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積水ハウス、会長電撃解任劇!詐欺事件めぐり社長vs会長が壮絶内紛、場外バトルに発展!

文=編集部
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 積水ハウスは不動産にかかわる詐欺事件として警視庁に告訴状を提出した。今のところ“なりすまし犯”が逮捕されたという報道はないことから、警視庁は黒幕を含め、地面師グループの一網打尽を狙っているとみられる。

 これは典型的な地面師事件である。地面師とは、所有者になりすまして土地を無断で売買し、代金を騙し取る詐欺師のことだ。グループは標的となる土地を探す役や所有者になりすます役、偽造書類を作成する役などで構成される。

 地価高騰に沸いたバブルの時代には地面師が横行していた。バブル崩壊後は下火になっていたが、ここに来て土地取引の増加と共に再び暗躍が目立ち、不動産取引のプロでも見抜けないほど地面師の手口は巧妙化してきている。

 不動産会社やゼネコンのベテラン社員は、バブルの時に、この手の連中に騙されて火傷をした苦い経験から、あやしい取引には勘が働くものだが、世代が替わったことも地面師に手玉に取られる一因になったようだ。

 積水ハウスは、17年2~7月期連結決算で、支払った土地代金63億円から、土地所有者と称した人物からの預り金を相殺し、55億5900万円を特別損失として計上した。

 経営責任を取り、和田勇会長、阿部俊則社長は10月から2カ月、減俸20%。ほかの取締役を減俸10%とする処分を下した。

 だが、これにて一件落着とはならなかった。出処進退を明確にして、ケジメをつけなければならなくなり、会長vs.社長の壮絶なバトルに発展し、和田会長が事実上、解任された。

 積水ハウスの18年1月期の連結決算(本決算)は、売上高が前期比5.8%増の2兆1440億円と過去最高になる見込み。17年2月、533億円で買収した米国の住宅会社、ウッドサイドホームズカンパニー(ユタ州)を連結対象会社にしたことが寄与した。国際事業の売り上げは同65%増の3000億円、営業利益は20%増の300億円になる。M&A(合併・買収)は成功したといっていいだろう。

 その結果、全体の営業利益は4.3%増の1920億円、当期利益も5.0%増の1280億円。マンション用地の詐欺事件に絡んで特別損失を計上したが、それを補って増益となる。

 記者会見で述べられた「若手に道を譲る勇退」という趣旨の会長・社長交代の大義名分はなんだったのか。

 この問題の火付け役の「FACTA」は、和田氏を「老害」と断じている。積水ハウスは内紛のDNAを持つ会社だ。今回、そのDNAがまたしても爆発した。

 一方、日経新聞は和田氏のインタビューを掲載しつつ、「一方の当事者である阿部氏は2月19日までに時間が取れないという理由で取材に応じなかった」としている。

 さらに朝日新聞は「(和田氏は)『阿部氏は辞めるべきだった』とも語る。別の関係者は『(阿部氏は)説明から逃げ回り、上場企業として失格』と批判する」と明かしている。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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