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伊藤忠を「取り込んだ」ドンキ…“引退した”創業者、海外展開やユニー・ファミマ買収で暗躍

文=編集部

「税金逃れ」と叩かれた大富豪

 16年5月9日付「しんぶん赤旗」では、「税逃れ」と指弾された。

「(米フォーブス誌で)資産額1792億円の安田隆夫ドンキホーテホールディングス最高顧問も、15年12月と16年1月に保有する自社株あわせて約1550万株をオランダの自らの資産管理会社に約650億円で売却(移転)しました。(中略)日本は、租税回避地への資産移転を防ぐため、15年7月1日以降に海外へ移住する人物が保有する株に課税する制度を導入しました。安田氏は、同制度開始直前の6月26日に自らの住所を東京都港区からシンガポールに移転。巨額の課税を逃れたとみられます」

 安田氏は17年3月、シンガポールのセントーサ島の超高級一軒家を17億円で購入したと報じられた。名義人はシンガポール人の妻だという。

海外展開を陣頭指揮していた

 引退後は優雅な晩年を過ごすという大方の予想を覆し、ドンキの海外展開を指揮していた。

 シンガポールに本社を置くパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスのトップに就任。17年12月には日本食材などをリーズナブルな価格で販売する「DON DON DONKI(ドンドンドンキ)」をオープンした。シンガポール在住の日本人に「革命的」とまで言わしめ、ヒット商品の「焼き芋」には行列ができる人気ぶりだという。

 その安田氏がユニー・ファミマとの資本提携をまとめ上げた。ドンキは19年2月1日付けで社名を「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」に変更する。

 併せて、シンガポールのドンドンドンキ出店の指揮を執った安田氏が19年1月に本体の非常勤取締役に返り咲くことになった。

 中間所得層が伸びる中国や東南アジアなどでの海外展開のノウハウは商社が持っている。伊藤忠の海外ネットワークを生かし、海外事業の拡大を見込む。これが、安田氏がドンキに復帰した最大の狙いだ。

「ドンキが伊藤忠を取り込んだ」と評されている。“ドンキ王国のドン”安田氏の野望はとどまるところを知らない。
(文=編集部)

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