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ハイサワー、3代目女社長が牽引する積極経営 異色のコラボ、大胆営業で話題創出

文=編集部
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ハイサワー、3代目女社長が牽引する積極経営 異色のコラボ、大胆営業で話題創出の画像1博水社の田中秀子社長(上)
「わ・る・な・ら、ハイサワー」。中高年世代にお馴染みの、焼酎などの割り材「ハイサワー」のCMのフレーズである。同製品を販売する博水社(東京・目黒区 田中秀子社長)が、秋葉原のインターネットカフェ「和(なごみ)style.cafe」とコラボレーションし、10月1~31日までの1カ月間、期間限定の「ハイサワーコラボカフェ」を営業中で、話題を呼んでいる。

 京都の旅館をイメージした畳のブースや和の内装が特徴で、袴姿の若い女性スタッフが出迎えてくれる人気のネットカフェを舞台に、「ハイサワーワールド」が展開される。目玉は「美尻の部屋」。ショーツ姿の女性のお尻のオープニングで知られる人気テレビ番組『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)で2009年にハイサワー特集がオンエアされたことを記念し、10年度から博水社が制作を始めた歴代の「美尻カレンダー」が壁一面に張られ、「美尻グラス」も展示されている。この部屋は利用客に開放され、自由に観覧、撮影ができる。

 ハイサワー、ハイサワーハイッピーを使ったオリジナルドリンクの種類も豊富だ。秋葉原をイメージした「アイドルサワ―」「電気街マッドサイエンスサワ―」、マニアックなオタク用語、2ちゃんねる用語を使った「ツンデレサワー」「弾幕濃いよ!何やってんの!サワー」など、ユニークなドリンクが12種類(ノンアルコール5種類)用意されている。限定ドリンクを注文すると、ここでしか手に入らない「美尻缶バッチ」などが当たるくじ引き抽選会もある。

●若い感性でハイサワーへの既成概念を打ち破る

 ハイサワーとネットカフェの異色コラボは、これだけでは終わらない。和style.cafeで働く女性スタッフで結成される秋葉原で人気のグループ、和茶屋娘と博水社の田中社長がタッグを組み、期間限定のユニットを結成。「わ・る・な・ら、ハイサワー」のキャッチフレーズをアレンジしたポップな楽曲『シュビドゥバ ハイサワー』を制作した。店頭モニターなどでプロモーションビデオと共に配信し、カフェを盛り上げているのだ。

 今回のコラボについて、和style.cafe店長代理の飯塚千里氏は次のように語る。

「最近の秋葉原は、かつてのブームが去り、ちょっと元気がありません。異色の組み合わせで新しい試みにチャレンジすることで、地域の活性化につながればと思います」

 田中社長にとっては、若いスタッフたちとの取り組みが、かなり刺激になった様子。

「『一緒にやりましょう』ということになって、根幹の部分だけは守っていただき、あとは若いみなさんに任せて、ドリンクのネーミングから楽曲の歌詞、曲づくりまで自由にアレンジしていただきました。そうしたら、なんとも新鮮で刺激的なコラボ内容になりました。若い人たちの感性、秋葉原という街の発信力で、お客さまが抱いているハイサワーの既成概念も打ち破ることができればと思います」(田中社長)

 20代の和茶屋娘たちと3代目女社長の、絶妙のタッグになったようである。

●大胆な宣伝活動と地道な営業活動

 博水社のルーツは1928年(昭和3年)、田中社長の祖父が創業した田中武雄商店。戦前はラムネやサイダーなどを製造し、戦時中は大崎の陸軍部隊に配給の米と砂糖で造った甘酒を供給していたこともある。52年、博水社を設立し、54年には目黒区に移転。戦後は炭酸を主軸に展開し、75年に2代目社長・田中専一氏(現会長)が娘2人と米西海岸を旅行し、カクテルの種類の多さに注目。帰国後「日本のカクテルをつくろう」と焼酎をベースに試作を重ね、80年に割り材「ハイサワーレモン」を発売した。

BusinessJournal編集部

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