この連載企画『だから直接聞いてみた for ビジネス』では、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問(?)を、当事者である企業さんに直撃取材して解決します。今回は放送作家の鮫肌文殊氏が、発毛クリニックのCMに関する疑問について迫ります。
【今回ご回答いただいた企業】
毛髪クリニックリーブ21様
12月14日に放送されたテレビ番組『THE MANZAI 2014』(フジテレビ系)。見事、ベテランの貫禄を見せつけて博多華丸・大吉が優勝を果たしたが、バラエティ業界的に今回の注目株は惜しくも2位だったトレンディエンジェルに尽きる。
斎藤司&須藤敬志のダブルハゲのコンビ。ありがちなボケ担当のハゲをツッコミ担当がイジるという漫才スタイルと違い、どちらもハゲのため2人でまるで波状攻撃のようにハゲネタをかぶせにかぶせていく新しいスタイルだった。
結成10年目であり完全なるニューフェイスではないが、お笑い好きでもない限り一般的には「初めてネタを見た」という視聴者が多いだろう。かつてのオードリーやスリムクラブのように、「お笑いグランプリで2位になると売れる」との法則にのっとって、彼らには売れてほしい。本選のオンエアを見た人は感じただろうが、頭の光沢のせいだけでなく「出てきただけで場が明るくなる」華のあるコンビは久しくいなかった。お笑い冬の時代といわれて久しい中、2015年のブライテストホープとして、がんばっていただきたいものである。
しかし、トレンディエンジェルのように自分のハゲを笑い飛ばしてネタにできる人は、なかなか少ない。お笑いなら武器になるかもしれないが、一般人はできれば隠したいと思うのが人情。そんな時に登場するのが「かつらメーカー」や「発毛クリニック」である。
中でも、頭髪サービス企業のリーブ21はすごい。和田アキ子さんの歌う「リーブにじゅういち」のサウンドロゴを持ち出すまでもなく、そのCMをテレビで見ない日はないほどの出稿量だ。さぞかし儲かっていらっしゃるのだろう。
そこで、そのCMを見ていて感じた今回のギモン。リーブ21の発毛コンテストの出場者が出てくるCM。毛が生えてきたのがうれしいのはわかるが、堂々と顔出しでCMに出るということは「私はハゲでした」とカミングアウトしているのと同じだ。出場者は、それでいいのだろうか?