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12年3月期はパナソニックやシャープなど家電主力のメーカーが、過去最大の赤字を計上する見通し。一方、日立は税引き前利益(連結)を2月の業績予想時より上方修正するなど、「勝ち組」に位置づけられる。しかし、その主な要因は、Western Digital Corporationへのハードディスクドライブ事業譲渡による売却益が、2月予想時よりも増加したため。11年4ー12月の連結営業利益ベースで見ると、海外にも展開する電力システム事業やテレビ事業などが足をひっぱり、前年同期比で21.4%も減少している。時価総額ではソニーやパナソニックを抜き去り、名実ともに電機国内首位の座を取り戻したかのように見えるが、人材戦略を見る限り、世界で戦い続ける持続力に疑問を持たざるを得ない。
(文=江田晃一/経済ジャーナリスト)
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