7月30日放送の連続テレビドラマ『ごめん、愛してる』(TBS系)第4話が、平均視聴率9.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だったことが発覚。第3話の9.5%から0.3ポイント減となり、2週連続で自己ワーストを更新してしまった。
同ドラマの主人公は、ある事件で頭に怪我をし、命がいつ尽きてもおかしくない状態になってしまった岡崎律(TOKIO・長瀬智也)。残された時間で、自分を捨てた母・日向麗子(大竹しのぶ)に会いに行くも、麗子はもう1人の息子でピアニストのサトル(坂口健太郎)を溺愛しており、律の正体に気づかない。律は戸惑いながらも、サトルの付き人・三田凛華(吉岡里帆)の存在に救われていた。
第3話のラストは、律が凛華にキスをしたところで終わっていたため、第4話はその続きから放送。凛華はビックリして律に文句をぶつけながらも、訳がわからないといった感じで、本気で嫌悪したり軽蔑するようなことはなかった。また、今回はそんな凛華がサトルの付き人を辞め、アメリカ留学を決意。凛華はサトルに片思いしていたが、その思いに気づいてもらえず、報われない恋から逃げようとしていたのだ。
しかし、空港で律の体調が急変したことに気づいた凛華は、律が居候する河合若菜(池脇千鶴)の家まで連れて帰り、若菜やその息子・魚(大智)と触れ合ううちに、このまま日本にいようかと迷い始める。一方、律は自分の寿命が残り3カ月しかないと知り、凛華に「あと3カ月」、自分と一緒にいてくれるように願う……といった展開だった。
視聴率が緩やかに下降している同ドラマだが、今話もツッコミどころ満載。たとえば、律と凛華は若菜&魚を挟むような形で並んで寝ていた夜、親子が眠っているのに端と端同士で喋っていた。かなり迷惑だし、親子が起きなかったのもおかしい。また、凛華は急きょ泊めてもらった客人なんだから(律も居候だけど)、もっと謙虚であるべきではないか。
そもそも若菜が帰宅した時、律が勝手に「メシ食って泊まっていけ」と提案したのだが、凛華は一応「いいんですかぁ?」と確認はしていたものの、その顔はニッコリ笑っていて、「おいおい、遠慮ってものを知らないのかよ……」と呆れさせられた。
そして、凛華というキャラクター以外に、ドラマの設定の矛盾点も引っ掛かった。サトルはサックス奏者・古沢塔子(大西礼芳)に夢中で、何度かデートを重ねている。今回も、2人でお化け屋敷を楽しんでいたシーンがあったが、サトルは“心臓が弱い”設定のはずなのに、わざわざ心臓に負担が掛かりそうな場所でデートとは、有り得ないのではないだろうか。
さらに、公式サイトの次回予告によれば、第5話ではサトルと塔子が婚約に至るらしいが、この展開もサッパリだ。だって、これまで麗子は2人の交際すら反対していたし、塔子だって律にちょっかいを出していたのだから。たしかに今回、塔子は律にキスをするも「バカか、お前は」と冷たくあしらわれていたけれど、そんなことで引き下がるような女ではないはずだ。次回、そのあたりの経緯が描かれるとしても、急展開すぎてツッコミが追いつかない可能性が高い。さらなる視聴者離れに発展しなければいいが、はたして……。
(文=美神サチコ/コラムニスト)