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LINEの“その他の機能”を使い倒してみる…無料の保険、無料の名刺管理、無料カーナビ

文=清談社
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 普段なにげなく使っているネットサービスだが、よく見ると使ったことのない機能や関連サービスが多く潜んでいる。そこで、有名ネットサービスが提供している知られざるサービスを実際に使い倒し、その「有用度」をレポートしてみた。

3000万人以上が登録の「LINE Pay」

 今や国内月間アクティブユーザーが8100万人(2019年第1四半期決算資料より)と、もはや「生活インフラ」といっても過言ではない「LINE」。普段使うのはメッセージ機能と音声通話の「トーク」くらいという人がほとんどだが、それ以外にもLINEはさまざまなサービスを展開している。

 LINEアプリの画面下部にある「ウォレット」を押すと出てくるのが、LINEが誇るサービスの数々。なかでも利用者が多いのは、「コード支払い」というカテゴリーだ。これは要するに「LINE Pay」で、現在では3000万人以上が登録しているという。

 今回のテーマは「知られざるサービス」なので、これは取り上げなくてもいいかな、と考えつつ、なにげなく「ほけん」という所をプッシュ。するといきなり、「無料でもらえる3つの保険」というバナーが立ち上がった。

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ちょっとおもしろい、LINEほけんの「スマホ割れ保険」

3つの中から1契約だけ無料で加入できる「LINEほけん」

LINEほけん」は、2018年10月に開始された保険サービス。LINEの子会社であるLINE Financial株式会社と、損害保険ジャパン株式会社が共同で開発しているという、本格的なものらしい。

 なかには60種類以上の保険テーマがあり、各人の生活スタイルに合わせて選ぶことができる。例えば、1日300円で加入できるゴルフ保険、250円から加入できる台風保険など、多種多様なプランがある。

 最初に出てきた「無料でもらえる3つの保険」は、「スマホ割れ保険」「自転車ミニ保険」「かぞく全員安心保険」。これはキャンペーン期間中だけ、3つの中から1契約だけ無料で加入できるという。

 なので、とりあえずスマホの液晶割れなどの損害を1万円まで1回補償してくれるという「スマホ割れ保険」に入ってみた。

 手続きは、住所・氏名などを登録するだけ。LINEアカウントを反映すれば、記入項目が少なくなるためよりお手軽だ。注意点は、スマホが壊れていないことを証明するため、保険開始前にスマホ本体の写真を撮っておくことと、保険の開始日が3カ月先からになることだ。保険期間が過ぎたら自動で解約されるので、ヒマつぶしがてら加入しても、こちらにはまったく損がない。

「LINEほけん」には、このほかにも飲み会中やその帰宅中のケガ、賠償責任を補償してくれる「みんなでワイワイ飲み会保険」(1日100円〜)や、ホールインワン・アルバトロスのパーティーなどの祝賀会費用等を62万円まで表彰してくれる「ゴルフ保険 奇跡の一打プラン」(月800円)など、ユニークかつ会社員生活に密着した保険が多数ある。

 ただし、補償内容がかぶっているプランもあり、適当に複数入ると二重払いするハメになるので、ネーミングのおもしろさに騙されず、保障内容を吟味したほうがよい。

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LINEが提供する名刺管理サービス「myBridge」

LINEの名刺管理アプリは他社を圧倒するコスパ

 ビジネスの現場で必要不可欠な名刺交換。現在は多くの名刺管理アプリが出ているが、LINEも同様のサービス「myBridge」提供している。

 このサービスの強みは、LINEが提供しているだけあって、取り込んだ名刺データをLINEのトークと連携させることができるという点。

 実際に使ってみると、シンプルで機能も十分。名刺をカメラで撮っていくだけで、どんどんデータ化されていく。まだ実際に使ってないが、名刺1枚ごとにメモをつける機能やExcelファイルでのダウンロード機能、CSV形式ファイルでのデータ出力機能、各個人が管理していた名刺を会社・組織内でシェア・共同管理できる機能「共有名刺帳」などもあるという。

 他の無料名刺管理アプリでは、広告が表示されたり、一日に入力できる枚数が限られていたりするが、「myBridge」はそのようなことが一切ないのも魅力だ。

 名刺が大量にあると撮るのが面倒だが、今なら溜まった名刺を郵送するだけでデータ化を一括代行してくれる「おまかせスキャン」も無料。ここまでタダだと、データを何かに悪用しているのではと疑いたくなるが、現状はそんなこともないようだ。

 今や仕事でLINEを使うことも当たり前になってきており、このサービスはまさに利用価値が高いといえるだろう。

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「LINEカーナビ」の実際のナビ画面

運転しながらLINEのやり取りが可能な「LINEカーナビ」

 ヤフーやグーグルなど名だたるネット企業が参入し、熾烈なシェア争いを繰り広げているカーナビアプリ。当然のようにLINEも2019年9月から「LINEカーナビ」の提供を始めた。

 ひと通りの経路案内は当然できるとして、注目なのは音声認識機能だ。これまでも音声認識を備えたカーナビはあるが、「LINEカーナビ」では音声認識でメッセージの送受信が可能。LINEが展開するAIアシスタント「Clova(クローバ)」を介して、メッセージの読み上げや送信ができ、radikoやLINE MUSICもハンズフリーで操作可能なのだという。

 それでどれだけ使い勝手がよくなるのかを試すため、実際にインストールして使ってみた。

 経路案内機能は、トヨタ自動車が開発したカーナビゲーションエンジンを搭載しているという触れ込みで、まったく問題のない使い心地。ウリの音声認識能力も良好で、走行中でも「ねえ、Clova」と発することで、メッセージの送受信ができた。ただ、「運転しながらメールの文章を喋る」という行為に慣れていないため、気が散って安全確認がおろそかになってしまった感があった。

 文句ついでに細かいことをいうと、このClovaによるメッセージのやり取りは、事前にClova専用のアカウントを作る必要があり、その後「LINEカーナビ」専用のグループを選択しなければならない。グループを選ぶと自動的に自分のClovaアカウントが参加するようになっているが、普段使っているLINEアカウントの自分が2人存在することになる。これがなんとも気持ち悪い。

 運転中なのがメンバーに理解できるようにする仕様だとは思うが、若干面倒だし、事情がわからない人は混乱するだろう。

 LINEのサービスはどれもレベルが高く、ついあれもこれもと登録してしまいたくなる。そのたびに、連絡先に名刺、保険、クルマでどこに行ったかなどをすべてLINEに監視されているような気分になるが、それこそが一歩先ゆく社会人の姿なのかもしれない。

(文=清談社)

清談社

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せいだんしゃ/紙媒体、WEBメディアの企画、編集、原稿執筆などを手がける編集プロダクション。特徴はオフィスに猫が4匹いること。
株式会社清談社

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