日々の暮らしで各種ポイントをチマチマと集めているが、貯めてるだけで実際に使ったことがないという人は意外と多い。どうせなら、よりお得に、スマートに使いたい……。ということで、今回は手間もなく、周囲にも恥ずかしくない、賢いポイントの使い方を実践してみよう。
楽天ペイでこっそりポイントを消費
楽天で買い物するときに、楽天カードで払うなど、いわゆる「楽天経済圏」で支出をまとめればザクザク貯まることで人気の、楽天スーパーポイント(以下、楽天ポイント)。有効期限は1年間だが、ポイントを獲得するたびに自動延長するので、実質無期限。それに安心してしまい、ポイントを貯めてるだけで使ってないことに気づいた。そこで、個人的に「楽天ポイント使い倒し月間」を設定し、実際にどう使えばお得なのかを探ってみることにした。
まず思いつくのが、話題の「楽天ペイ」でポイントを消費する方法だ。楽天ペイは、登録する際には自身の楽天会員データと紐付けることもあって、楽天ポイントをそのまま楽天ペイに充当できる。
楽天ペイアプリを開いたホーム画面中の下に、「すべてのポイント/キャッシュを使う」という項目がある。そこにチェックを入れるだけで決済の際に自動でポイント精算できるのだ。
楽天ポイントは、ポイント支払いでもポイントが付く。さらに、この楽天ペイに振り分けることで、実質的な還元率がアップするという利点がある。
楽天ペイは、3大コンビニチェーンで対応済みなので、日々の細々とした買い物も、ポイント利用で済ませることができる。
いままで、ポイント払いするときは「楽天ポイント使えますか」と断りを入れ、楽天ポイント専用のアプリや、ダサいデザインの楽天カードを出したりしなければならなかった。ところがこの楽天ペイ払いなら、すべてがワンアクションで済み、「QR決済を使っている意識の高い人」と周りから一目置かれてるような優越感にも浸れる。ポイントの使い方としてはベーシックだが、汎用性が高いので、これを基本としていくのがベストだろう。
ふるさと納税でポイント利用&節税&返礼品GET
なにかと話題の「ふるさと納税」だが、よくわからないし、いまさら乗るのも気が引けるので、二の足を踏んでいる人も多いだろう。寄付金額に応じて税控除ができ、返礼品ももらえるという制度だが、楽天には「楽天ふるさと納税」というシステムがあり、貯めている楽天ポイントを利用した寄付も可能だ。
1ポイント=1円としてふるさと納税の支払いに利用することができ、ポイントの利用分ももちろん税控除対象の寄付金額に含まれる。 さらに、キャンペーンなどで付与される期間限定ポイントでの支払いも対象となっているため、失効させがちな期間限定ポイントの使い道としても、お得なサービスなのだ。
実際にやってみると、楽天ふるさと納税のサイトは、ほぼ楽天市場と同じ。各地の名産品が並び、欲しいものがあればポチるだけである。支払いも楽天市場と変わらずポイントでの充当や全額支払いが可能で、「通常購入」となんら変わりない。
寄付受領証明書は1週間前後に送られ、その後に豪華な返礼品が届いた。やっていることはネット通販と同じなのに、賢く節税して、さらにポイントも消費できる。お得感になぜか清々しさも加わって、気持ち的には充実度が高い使い方だった。
ANAマイルに移行という“錬金術”
楽天についてまわる問題が、ブランドイメージが微妙にダサく、どことなくセコさが漂ってしまう部分。そんな経済圏から抜け出したい人にうってつけなのが、楽天ポイントをANAマイルに交換するという方法だ。
楽天ポイントは、2ポイント=1マイルとしてANAマイルに移行することができる。1回1000ポイント、月間20000ポイントまで、という上限が決められているが、年間最大12万マイル交換することができるのだから、保有ポイントを錬金するには十分だろう。
交換方法はいたって簡単だ。楽天PointClubへログインし、「ポイントの交換」という項目をクリックすれば、ANAマイルへの交換が表示される。ANAマイレージクラブ会員のお客様番号などを入力し、交換を希望するポイントを入力すれば完了だ。
たったこれだけで“庶民の楽天ポイント”が、“セレブのANAマイル”に化ける。
世間的には、楽天ポイントを貯め込んでいる人よりも、マイルの多い人のほうがなんとなくステータスが高いイメージだ。
ポイントは、いかにお得かという数字的な部分に加えて、気持ちや見栄の部分まで加算していけば、その価値はさらに高まる。
「楽天ポイントを使い倒す」ためには、そこまで考えていく必要があるのだ。
(文=清談社)